元素周期律表


コラム挿絵:元素周期律表のイメージ画像

1869年3月6日ロシアの化学者ドミトリ・メンデレーエフがロシア化学会にて元素周期律表を発表しました。誰でも一度は見たことがあると思いますが、その意味をわかっている人は少なく、活用できる人はさらに少ないのが現状です。Wikipediaの解説によると「周期表(しゅうきひょう、英: periodic table)は、物質を構成する基本単位である元素を、周期律を利用して並べた表である。元素を原子番号の順に並べたとき、物理的または化学的性質が周期的に変化する性質を周期律といい、周期表では性質の類似した元素が縦に並ぶように配列されている。「周期律表」や「元素周期表」などとも呼ばれる。」これは定義ですから、これだけではわかりません。「周期表は原則、左上から原子番号の順に並ぶよう作成されている。周期表上で元素はその原子の電子配置に従って並べられ、似た性質の元素が規則的に出現する。」ここまで読むと原子番号、電子配列が関わっていることがわかります。そして「周期表は、錬金術師、化学者、物理学者、その他の科学者など、無数の人たちによる知の集大成である。元素の性質を簡潔かつ完成度が高く示した周期表は「化学のバイブル」とも呼ばれる。現在、周期表は化学のあらゆる分野で、反応の分類や体系化および比較を行うための枠組みを与えるものとして汎用的に用いられている。そして、化学だけでなく物理学、生物学、化学工学を中心に工学全体に、多くの法則を示す表として用いられる。」と理科系には応用範囲の広い基礎知識であることがわかります。そこで受験勉強では、周期表の元素順を覚えることになります。「水兵のリーベ、ボクの船」という覚え方が記憶に隅にあるかもしれません。水素(H)ヘリウム(He)リチウム(Li)ベリリウム(Be)ホウ素(B)炭素(C)窒素(N)酸素(O)フッ素(F)ネオン(N)と元素名を書くと、よく聞く名前です。正確には元素でなく原子です。従って、水素原子の原子番号は1,ヘリウム原子番号が2,のように順に番号がついています。ネオン原子が原子番号10です。周期表をみると、そこから先は4段目から表のようになっています。これは「周期表は長方形ではなく、中央に谷間があるおおまかな凹型をしている。これは周期律が示す元素の近似的な性質が必ずしも同じ原子番号の整数倍で現れない現象を反映しているためである。周期表において右端にある原子番号2のヘリウムと近い性質を持つ元素の仲間(族という)では、次に現れる元素は原子番号10のネオンであり、その次はアルゴン(元素番号18)となる。」と説明は難しいのですが、「族」と呼ばれる「性質の似た」原子がある、ということが示されています。これは重要な発見です。しかし規則性は完全ではなく、「アルゴンまでは原子番号数の差分はいずれも8だが、続く仲間はクリプトン(同36)、キセノン(同54)と、増分は18に増える。」と変則的になります。周期表には118個の元素が表示されており、これらすべてに正式な元素名がつけられている。原子番号82の鉛までが安定な元素である」というあたりまで理解しておけば、科学的な記事にも多少ついていけるようになります。

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