日本史と世界史で読み解く 日米物語 第15回(7) ワシントン会議と太平洋の秩序新着!!
― 「5:5:3」の裏側で、日米は何を考えていたのか ― 本回のまとめ――平和を作るのは、条約だけではない ワシントン会議は、世界史上非常に重要な実験でした。大国が集まり、 「軍艦を減らしましょう」「中国の領土を尊重しましょう」「太平洋の現状を維持しましょう」と約束したのです。 一時的には成功しました。1920年代には、日米関係も比較的安定していました。しかし、世界恐慌が起こり、各国の国内政治が変・・・
日本史と世界史で読み解く 日米物語 第15回(6) ワシントン会議と太平洋の秩序新着!!
― 「5:5:3」の裏側で、日米は何を考えていたのか ― ・日本では軍部や国家主義勢力が勢力を拡大 アメリカではフランクリン・ルーズベルトがニューディール政策を進めます。両国の進む方向は次第に大きく違っていきます。 ・1931年、満州事変 そして1931年、日本では満州事変が起こります。関東軍の南満州鉄道線路爆破をきっかけとして軍事行動を拡大し、満州を占領。1932年には満州国が成立します。これは・・・
日本史と世界史で読み解く 日米物語 第15回(5) ワシントン会議と太平洋の秩序新着!!
― 「5:5:3」の裏側で、日米は何を考えていたのか ― ・日本とアメリカ、二つの「太平洋国家」 ここで、これまでの連載を振り返ってみましょう。 アメリカは17世紀に大西洋岸から出発しました。その後、西へ進み、ルイジアナを獲得し、ロッキー山脈を越え、カリフォルニアへ到達し、ハワイを併合し、フィリピンへ進出しました。 一方、日本は、江戸幕府から明治政府へ変わり、北海道を開拓し、台湾を領有し、朝鮮半島・・・
日本史と世界史で読み解く 日米物語 第15回(4) ワシントン会議と太平洋の秩序新着!!
― 「5:5:3」の裏側で、日米は何を考えていたのか ― ・日本の軍人・政治家の不満 日英同盟の終了は、日本外交にとって大きな転換点でした。日本はイギリスという重要な同盟国を失いました。一方、アメリカとの関係はまだ完全に敵対しているわけではありません。 しかし、日本国内では、「欧米諸国に囲まれている」という意識が強まり始めます。特に海軍軍縮への不満を持つ軍人や政治家の間では、「ワシントン体制は日本・・・
日本史と世界史で読み解く 日米物語 第15回(3) ワシントン会議と太平洋の秩序新着!!
― 「5:5:3」の裏側で、日米は何を考えていたのか ― ・アメリカにも同じ問題があった 実はアメリカも軍縮によって利益を得ています。アメリカは巨大な経済力を持っていましたが、第一次世界大戦後には戦争による負担を減らしたいという思いがありました。 また、日本とイギリスとの海軍競争を抑えれば、太平洋の安全保障を維持しながら軍事費を削減できます。つまり、日本にも軍縮する理由があり、アメリカにも軍縮する・・・
日本史と世界史で読み解く 日米物語 第15回(2) ワシントン会議と太平洋の秩序新着!!
― 「5:5:3」の裏側で、日米は何を考えていたのか ― ・「5:5:3」の意味 ワシントン会議で最も有名なのが、「5:5:3」という数字です。これは主力艦の保有量について、アメリカ:5、イギリス:5、日本:3という比率を設定したものです。フランスとイタリアはそれぞれ1.67程度とされました。 現代の感覚では、「なぜ日本だけ少ないのか」と思うでしょう。実際、日本国内でも大きな議論になりました。 ・・・・
日本史と世界史で読み解く 日米物語 第15回(1) ワシントン会議と太平洋の秩序新着!!
― 「5:5:3」の裏側で、日米は何を考えていたのか ― 1921年11月、アメリカの首都ワシントンに世界の主要国が集まりました。第一次世界大戦が終わってから、まだ3年ほどしか経っていません。今から100年位前の話です。 ヨーロッパは戦争によって大きな被害を受け、ドイツは敗北し、ロシアでは革命が起きました。一方、アメリカは世界最大級の経済力を持つ国となり、日本も東アジアの列強として国際的な地位を高・・・
日本史と世界史で読み解く 日米物語 第14回(7) 第一次世界大戦と日米関係
― 日本はなぜ「列強」になり、アメリカはなぜ世界の中心へ向かったのか ― まとめ――第一次世界大戦は「日米の次の時代」を作った 第一次世界大戦は、ヨーロッパで始まりました。しかし、その影響は世界中に及びました。 日本は戦勝国となり、国際連盟の常任理事国となりました。アメリカは世界最大級の経済・金融大国となり、国際政治における影響力を大きく高めました。 そして太平洋では、日本とアメリカという二つの強・・・
日本史と世界史で読み解く 日米物語 第14回(6) 第一次世界大戦と日米関係
― 日本はなぜ「列強」になり、アメリカはなぜ世界の中心へ向かったのか ― ・ペリーからウィルソンまで ここで、1853年から1919年までを振り返ってみましょう。 1853年。ペリーが浦賀へ来航。日本はアメリカから開国を迫られました。その後、日本は明治維新を経験します。そして近代国家を建設します。日清戦争。日露戦争。そして第一次世界大戦。1919年には、日本は世界五大国の一つとしてパリ講和会議に参・・・
日本史と世界史で読み解く 日米物語 第14回(5) 第一次世界大戦と日米関係
― 日本はなぜ「列強」になり、アメリカはなぜ世界の中心へ向かったのか ― ・日本も「民族自決」の矛盾を抱える 日本は第一次世界大戦後、国際社会で大きな地位を得ました。しかし、日本自身も帝国を持つ国になっていました。台湾。朝鮮。南洋諸島。こうした地域を日本が支配していました。つまり、日本は欧米列強による帝国主義を批判する立場だけではありません。自らも帝国を形成していたのです。ここには、明治日本が「欧・・・
日本史と世界史で読み解く 日米物語 第14回(4) 第一次世界大戦と日米関係
― 日本はなぜ「列強」になり、アメリカはなぜ世界の中心へ向かったのか ― ・日本は国際連盟の常任理事国になった 1920年、国際連盟が発足します。日本は、イギリス。フランス。イタリア。と並ぶ常任理事国となりました。日本の国際的地位が高かったことを示しています。日清戦争から約25年。日露戦争から約15年。ペリー来航から約67年。日本は、「西洋列強に追いつこうとする国」から、「世界の政治を議論する国」・・・
日本史と世界史で読み解く 日米物語 第14回(3) 第一次世界大戦と日米関係
― 日本はなぜ「列強」になり、アメリカはなぜ世界の中心へ向かったのか ― ・「世界の中心」が変わった 第一次世界大戦前、世界の中心はヨーロッパでした。イギリス。フランス。ドイツ。ロシア。これらのヨーロッパ列強が国際政治を主導していました。しかし戦争によって、ドイツは敗北。 ・オーストリア=ハンガリー帝国は崩壊。 オスマン帝国も崩壊。ロシアでは革命が起こり、ソビエト政権が成立。ヨーロッパの伝統的な帝・・・
日本史と世界史で読み解く 日米物語 第14回(2) 第一次世界大戦と日米関係
― 日本はなぜ「列強」になり、アメリカはなぜ世界の中心へ向かったのか ― ・日本にとって「戦争」は利益ももたらした 第一次世界大戦中、日本はヨーロッパで戦争が続いている間に、輸出を大きく伸ばしました。ヨーロッパの工業国が戦争に集中したため、アジア市場で日本製品への需要が高まったのです。繊維製品。船舶。機械。化学製品。さまざまな商品の輸出が増加しました。 日本経済は大きく成長します。これを「大戦景気・・・
日本史と世界史で読み解く 日米物語 第14回(1) 第一次世界大戦と日米関係
― 日本はなぜ「列強」になり、アメリカはなぜ世界の中心へ向かったのか ― 20世紀が始まったころ、日本とアメリカはともに急速に国力を伸ばしていました。日本は明治維新からわずか数十年で近代国家を作り上げ、日清戦争、日露戦争に勝利しました。 アメリカは南北戦争後の工業化を急速に進め、鉄鋼、石油、鉄道、自動車などの産業で世界有数の経済大国になっていました。そして両国は、ともに太平洋を越えて世界へ進出し始・・・
霜降(そうこう) ― 秋の深まりと冬の足音
夏の暑さが少しずつ和らぎ、朝夕の空気に涼しさを感じるようになるころ、草むらや庭先の葉に小さな水滴が見られることがあります。朝日に照らされてきらりと光るその露は、古くから日本人が秋の訪れを感じ取る大切な自然のしるしでした。二十四節気の一つである「白露(はくろ)」は、まさにその情景を名前にした季節です。 白露は、二十四節気の第十五番目にあたり、太陽黄経が165度となる時期です。国立天文台によれば、白露・・・
日本史と世界史で読み解く 日米物語 第13回(6) 日本とアメリカ、太平洋で出会う
― ハワイ、移民、日清・日露戦争、そして20世紀へ ― 19世紀末から20世紀初頭にかけて、日本とアメリカは太平洋を舞台に急速に接近しました。アメリカは、大西洋岸→西部開拓→カリフォルニア→ハワイ→フィリピン→アジアへと活動範囲を広げました。アメリカの発展の歴史は「西へ(Westward,ho!)」が合言葉でした。 日本は、江戸幕府→明治維新→北海道→台湾→朝鮮→東アジアへと活動範囲を広げました。・・・
日本史と世界史で読み解く 日米物語 第13回(5) 日本とアメリカ、太平洋で出会う
― ハワイ、移民、日清・日露戦争、そして20世紀へ ― ・「文明国」になれば対等になれるのか 明治政府が近代化を急いだ理由の一つは、欧米列強と対等になることでした。西洋式の軍隊。憲法。議会。鉄道。工場。学校。近代的な法律。日本はこうした制度を急速に導入しました。日清戦争、日露戦争で勝利し、日本は列強の仲間入りを果たします。しかし、アメリカでの日本人移民への差別は続きました。ここには、「国家としての・・・
日本史と世界史で読み解く 日米物語 第13回(4) 日本とアメリカ、太平洋で出会う
― ハワイ、移民、日清・日露戦争、そして20世紀へ ― ・ルーズベルトと「大艦隊」 セオドア・ルーズベルトは海軍力を重視した大統領でした。 1907年、アメリカ海軍の戦艦16隻からなる大艦隊を世界一周に派遣します。艦隊の船体が白く塗られていたことから、「グレート・ホワイト・フリート」と呼ばれました。艦隊は太平洋を航行し、日本にも寄港します。 1908年、横浜港にはアメリカ艦隊が入港しました。日本で・・・
日本史と世界史で読み解く 日米物語 第13回(3) 日本とアメリカ、太平洋で出会う
― ハワイ、移民、日清・日露戦争、そして20世紀へ ― ・日清戦争、日本が国際舞台へ 一方、日本は東アジアで急速に存在感を高めていました。 1894年、日清戦争が始まります。日本と清国が朝鮮半島をめぐって対立したことが大きな背景でした。 1895年、日本が勝利。下関条約によって、清国は日本に台湾などを割譲しました。日本は東アジアにおける新しい強国として認識されるようになります。欧米列強から見ても、・・・
日本史と世界史で読み解く 日米物語 第13回(2) 日本とアメリカ、太平洋で出会う
― ハワイ、移民、日清・日露戦争、そして20世紀へ ― ・ハワイ王国がなくなる ところが、ハワイでは政治的な緊張が高まっていきます。アメリカ系の有力者たちは、ハワイ王国の政治・経済に大きな影響力を持つようになりました。 1893年、リリウオカラニ女王が退位に追い込まれ、王国は事実上崩壊します。 その後、ハワイ共和国が成立。 そして1898年、アメリカ合衆国はハワイを併合しました。 こうしてハワイは・・・




