Louisville (ケンタッキー州)

テネシー州にはJack Danielsが代表するテネシー・バーボンの産地で、後ろ髪を引かれる思いでしたが、先を急ぐため、次のケンタッキー州に移動しました。目的地はルイビルです。ケンタッキーに関する歌もたくさんありますが、日本人がまず頭に思い浮かべるのはフライドチキンでしょう。あの眼鏡をかけたカーネル・サンダースの像は有名ですが、実は日本独特のディスプレイでアメリカにはありません。これはKFC日本法人がマーケティング戦略として設置したものです。KFCジャパン初代法人は、アメリカのKFCコーポレーションと三菱商事の折半出資により1970年7月4日に設立されたものです。
KFCはカーネル・ハーランド・サンダースによって設立されました。サンダースは大恐慌の時代にケンタッキー州コービンの国道沿いのレストランでフライドチキンの販売を開始し、レストラン業におけるフランチャイズビジネスの潜在的可能性を見いだして、1952年には最初の「ケンタッキーフライドチキン」のフランチャイズ加盟店がソルトレイクシティ(ユタ州)で生まれました。「本場」のKFCがどのようなものなのか気になっていたのですが、当時、とくに特別なものはなく、普通のKFCでした。日本ではセット売りが普通ですが、アメリカでは鶏の部位ごとに注文することが普通ですから、thigh(もも)、breast(胸)、wings(手羽)、drumstick(脚)などの英語の勉強になります。また日本ではマッシュポテトとグレービーソースの人気がなくて廃止になりましたが、アメリカでは定番です。
現地に合わせて商品を出すのは市場の原則ですが、日本はさらに独自のものが多く、アメリカからの観光客には珍しがられます。もっともsushiは今や世界のどこにもあり、現地風のものがいろいろあります。ロールものが多いのですが、味も独特なものが多く、刺身の握りはかなり少数です。世界で日本式の寿司が食べられるのは大都市の日本人経営の店に限られます。こういうナンチャッテ日本食を楽しむのも、ややいびつですが、海外旅行の楽しみともいえます。 「ジョージア」という缶コーヒーがありますが、アメリカには缶コーヒーはありませんし、ジョージアがコーヒーの産地でもありません。イタリアのナポリにはナポリタンはありません。ボローニアにはボロネーゼはありません。アメリカンコーヒーも日本のみです。ブルーハワイというかき氷、ロシアンティー、トルコライス、ウインナコーヒー、天津甘栗、天津飯など、イメージだけで命名された「日本産」がたくさん存在します。今は見なくなりましたが、昔「インドりんご」というのもありました。インドは南限より南なのでリンゴはできませんが、もしあったらこんな感じ、ということで命名したそうです。この傾向は今も農産物の新種が出るたびにイメージで命名されています。とくに外国地名の物品について、現地で注文すると困惑されるだけなので、要注意です。もっともインバウンドでやってきた外国人も同じ誤解をもっているので、おあいこでしょう。自分たちの常識は世界で同じということはありません。それを強く学んだのがKFCでした。
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