大暑
今年は暑い日が続き、旧暦の流れがぴったりです。今年は7月22日が大暑(たいしょ)になります。大暑は二十四節気の1つで暑さが最も厳しくなる頃とされています。約半月の大暑が過ぎると立秋となり、もう秋が始まるという季節感です。All About オールアバウト暮らしというサイトが詳しいので、一部を紹介します。(https://allabout.co.jp/gm/gc/487927/)まず二十四節気は七十二候に分けられます。1節気が15日で1候が5日ですから、毎週季節感が変わる感じです。
初侯:桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)桐の花が実を結び始める頃です。桐は4月~5月に釣鐘型で薄紫色の花を咲かせ、花が終わると卵形の固い実がなりはじめます。「桐始結花」は、この実がなる頃という意味です。桐の葉が枯れて落ちる姿は割に見ますが、花が咲いているのを見ることは少ないですし、実を見たことがある人は少ないと思われます。桐は箪笥や下駄など暮らしの道具に欠かせないものの材料ですから、昔は、女の子が生れると庭に桐を植え、成長したその桐で嫁入り道具を作りました。現行の500円硬貨の表に描かれているのが桐の花です。
次侯:土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)土がじっとりとして蒸し暑くなる時期という意味です。今はコンクリートやアスファルトばかりで、地面の土が湿っているのを見ることもなかなか少なくなりました。蒸し暑いことを「溽暑(じょくしょ)」といいますが、今では死語になっているかもしれません。2007年以降、最高気温25度以上を「夏日」、30度以上を「真夏日」、35度以上は「猛暑日」と定義されて、テレビなどで使われるようになりました。科学的なのかもしれませんが、情緒がなくて、かえって暑苦しい感じがしませんか。
末侯:大雨時行(たいうときどきふる)ときどき大雨が降る頃という意味です。夏の雨は大雨になりやすく、むくむくと湧き上がる入道雲が夕立になり、乾いた大地を潤します。最近は線状降水帯という大雨予報がでて、大水の水害がニュースになります。これも道路や護岸がコンクリートになって地面が保水できなくなったことが原因としか思えません。以前は「ゲリラ豪雨」という言い方もありましたが、なぜ止めたのでしょうか。気象データが増えて予想できるようになったから名称を変えたのかもしれません。昔は、大粒の雨を「鉄砲雨」、篠竹を突くように激しく降る雨は「篠突く雨」、滝のようなすさまじい雨は「滝落し」と呼んでいました。篠竹は今でもあるのですが、あまり注目されていない雑草扱いです。大暑は土用に重なります。丑の日の鰻のみならず、土用餅、土用卵、土用しじみを食べて養生したり、土用干しをする習わしがあります。最も暑い頃なので、暑気払いをしますが、定番は、冷麦、そうめん、ビール、瓜(西瓜、胡瓜、冬瓜、苦瓜、南瓜)、氷(かき氷、氷菓子、氷料理)、甘酒などです。風鈴、釣りしのぶ、すだれ、よしず、金魚鉢など、五感で感じる夏の涼を取り入れるのもいいですね。夏祭りや花火が多い時期ですから、浴衣を着ておでかけも楽しい思い出になります。
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