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手話の雑学49新着!!

ここで日本語文法の独自性について、知っておいてください。これまでも日本語の特殊性についていろいろ解説してきましたが、今回は日本文化にも関わる特殊な文法です。日本語の受け身には独特の用法があります。通称「被害の受け身」といいますが、「雨に降られる」のような被害がある場合に受身形が用いられます。さらに特殊な表現として「昨年、父に死なれた」のような受け身形があります。「死ぬ」は自動詞なので、英語感覚から・・・

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手話の雑学48新着!!

日本手話学習は日本語で習うため、学習者のほとんどが日本手話と日本語の近さを感じるかもしれませんが、文法的に見ると、日本手話は英語に近い側面が多いのです。まずは数を通じて、それを実感してください。ある意味、英文法に強い人は日本手話文法理解も早いと思われます。 数の次は「人称」という概念です。英文法の時間に「人称代名詞」というのを習い、1人称、2人称、3人称というのを習いました。1,2,3という数字が・・・

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手話の雑学47新着!!

英語の時間に「単数、複数」という概念を習いました。名詞や代名詞に複数形というのがあって、語尾にsをつけるだけでなく、不規則変化というのもあって、面倒で覚えきれませんでした。実は日本語には基本的に複数形は存在しません。言い方を変えると「日本語は数概念を意識しない言語」です。たとえば「あ、あそこに牛がいる」と言った場合、何頭の牛なのかは意識しません。1頭かもしれないし、数頭かもしれないし、牛の群れなの・・・

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手話の雑学46新着!!

文法研究の枠組みは手話文法研究にとって、大きな課題です。英文法の枠組みも日本文法の枠組みもそのままでは適用できないことが予想されるからです。もしかすると手話文法独自の枠組みを創設しなければならない可能性があります。そのためには、文法とは何か、言語研究とは何かという広範囲な知識と経験がないとむずかしいでしょう。これが、日本手話文法研究がなかなかでてこない理由の1つです。理由の1つとしたのは、他にも研・・・

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霜降新着!!

霜降(そうこう)は、二十四節気の第十八にあたり、秋の終わりを告げる節目です。現在の暦ではおよそ十月二十三日ごろにあたり、太陽が黄経二百四十度の位置に達する日を指します。文字どおり「霜が降りる」時節であり、朝晩の冷え込みがぐっと厳しくなり、草木や屋根の上に白い霜が降り始めるころです。秋の静かな終章であり、冬の前奏曲ともいえるこの時期には、自然のうつろいがいっそう繊細に感じられます。 「霜」は、空気中・・・

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旧暦9月2日(仏滅甲子)新着!!

旧暦や六曜、干支が交わる「9月2日・仏滅・甲子(きのえね)」という日は、暦の上で興味深い重なりを見せる日です。ここでは、その由来や意味、そしてそこから見えてくる日本人の時間感覚について考えてみましょう。もともと「仏滅」は、六曜の一つで「万事に凶」とされる日です。婚礼を避け、葬儀を選ぶ日という俗信が根づいています。しかし六曜そのものは、古代中国の「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」から成・・・

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紅葉月朔日新着!!

旧暦では本日から、9月になります。9月は長月として知られていますが、他にも菊月、紅葉月など風流な異名があります。季節はすでに秋の深まりを見せ、空気が澄み、夜長を実感するころ。虫の音が弱まり、稲刈りが終わって田の畔にはすすきが揺れ、野山は少しずつ赤や黄色に染まりはじめます。今年のように夏が長いと、今の時期から秋が深まるという実感があります。たまには旧暦の世界観を楽しんでみると、「十月なのに暑い」とい・・・

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秋土用の入り新着!!

本日は秋土用(あきどよう)の入りです。暦の上で「季節の変わり目」を告げる静かな節目です。一般に「土用」と聞くと、真夏の「土用の丑の日」を思い浮かべる人が多いですが、実は土用は年に四回あります。立春・立夏・立秋・立冬の直前、つまり次の季節へ移る前の約18日間を指し、それぞれ「春土用」「夏土用」「秋土用」「冬土用」と呼ばれます。秋土用の入りは、立冬の18日前にあたる日です。この時期は、暦の上では秋の終・・・

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手話の雑学45新着!!

このように文法研究にも長い歴史があり、その時代の要請に従って、変遷がありました。ある言語の文法を研究するに当たって、いきなり現代の手法を応用することは困難です。なぜなら、元になる資料(データ)ないからです。そこでまずデータ収集から始め、古典的な文法体系の思想を応用しつつ、順番に手順を踏んでいかねばなりません。古典である、「主語、述語、名詞、動詞」といった基本概念が手話ではどうなっているのかを調べる・・・

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手話の雑学44新着!!

たとえ昔嫌いだったとしても、必要があって、文法を再学習するためには、改めて文法研究とは何かという視点から文法研究史を眺めてみます。これは単なる知識ですから、忘れても何の問題もありません。試験にも出ませんから、安心してください。まあ教養の一部として、欧米の考え方を知るための手立ての1つと思っていただくのがよいです。 古代は哲学としての文法研究でした。文法研究の出発点は古代ギリシャです。プラトンやアリ・・・

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手話の雑学43新着!!

言語の構造である文法を研究するには、まず枠組みの設定が重要です。この言語研究の枠組みは歴史的に変化してきましたし、今もいろいろな枠組みがあります。言語学者はどの枠組みを利用するかを決めなくてはなりません。現状になければ、自分で枠組みを作ることから始めなくてはならないのです。どういう枠組みが自分に適しているかを考える材料として、言語研究の歴史を知ることが基本なので、言語学に限らず、あらゆる研究分野で・・・

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手話の雑学42新着!!

ではなぜ、自動車の構造を教えないのでしょうか。それは運転免許証の試験にでないからです。昔は運転免許の試験に構造と法規があり、基本的な構造を学びました。もっとも多くの人は構造の学習は「めんどくさい」ので関心が薄く、不満も大きかったので、次第に省略されるようになり、法規と実技が中心になりました。それくらい、構造の理解というのは抽象的でむずかしいものです。抽象的つまり目に見えないものの理解は高度なのです・・・

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手話の雑学41新着!!

手話には文字がありません。そのため「文献」が長く存在しませんでした。映画が発明されてから、わずかに記録がありますが、録画にかかるコストや撮影条件が厳しく、わざわざ手話を記録することは稀有だったのです。写真による記録も一部にありますが、静止画なので、動きがよくわかりません。古典的には言語による記述もありました。日本でも明治時代、いくつかの「手話辞典」が作成されており、それは聾教育用でした。これは今日・・・

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手話の雑学40新着!!

一方で日本の英語学習はどうかというと、学校で1年に100時間程度、9年間で1000時間程度、高校や大学を入れても、1,500時間程度でしょう。しかも「日本英語」中心です。そもそも「役に立つ英語」をまったく学んでいないのですから、できるはずがないのです。そして英語ができる人は「日本英語のできる人」です。 ここでも「英語」として一括りにして考えることが間違いだといえます。英語にも種類があり、日本英語は・・・

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手話の雑学39新着!!

翻訳技術に必要な道具は何でしょうか。みなさんも「英文解釈」の時に何を利用しましたか。英文解釈とは「英語を日本語に翻訳する」ことです。そこでは英和辞典と文法知識が不可欠でしたね。つまり翻訳技術開発は辞書開発と文法研究と同義です。そのためには、元の言語と翻訳する言語の両方に知識が必要です。 まず翻訳における用語ですが、翻訳における元の言語を起点言語 (Source language)、翻訳した後の訳文・・・

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手話の雑学38新着!!

翻訳は単に知識の移動ではなく、信仰の根拠を作り直す行為でもあり、政治的・思想的な力を伴いました。日本でも江戸時代後期の「蘭学」によってオランダ語から医学・科学の知識が輸入され、明治期には大量の西洋書が翻訳されて「哲学」「経済」「社会」などの新しい日本語の概念語が生まれました。翻訳は単なる言葉の橋渡しではなく、新しい知の創造装置でもあったのです。日本では長く切支丹禁令が続いたため、宗教的な影響は限定・・・

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手話の雑学37新着!!

「手話翻訳」という考え方の根底には、時空を超えた異言語間の意味伝達ということが理解されていなければなりません。いわば翻訳内容が永遠に残ることが前提です。そこで、翻訳のための技術は何か、という考察がまず必要になってきます。 翻訳技術がどのように発達してきたかという歴史はかなり古いです。ある意味、人類は昔から言語の違いに悩んでおり、それが文字の段階になっても、続いていました。翻訳の最初とされるのが有名・・・

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手話の雑学36新着!!

日本で普及しているインターネット通信のLINEのような親しい間のやり取りでさえ、電話と違い、不揮発化が容易であり、近年では、裁判の証拠となることもあります。言い方を変えると、昔は情報の揮発性の分類が明確であったのが、技術革新によって、区別が曖昧になってきています。 こういう時代背景を考えると、手話は現状、ほぼ揮発情報としての利用がほとんどですが、時代的に不揮発情報としての記録化や文字化が必要になっ・・・

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手話の雑学35新着!!

「文字が音声より証拠能力がある」という偏見の根拠は、客観性ということなのでしょうが、録音技術が発達し現代では、「話したこと」に真実性を求める傾向が強くなってきています。文字は他人でも捏造できるものですが、話したことは、本人であることを証明しやすいからです。同様に、動画像が増えてきた現在、動画の「証拠能力」が広く認められていますから、「手話の証拠能力」が認められるようになるのも、そう遠くないと予想さ・・・

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寒露新着!!

今日から二十四節気の寒露です。秋分と霜降のちょうど中間に位置しています。その名の通り、草木に降りる露が冷たく感じられる時期であり、朝晩の冷え込みが次第に強まっていく季節です。昼間にはまだ残暑の気配が漂う日もありますが、空気の澄み方や夜の静けさが、夏とはまったく異なることに気づかされます。寒露の頃になると、稲刈りの最盛期を迎え、農村では黄金色の田が刈り取られてゆきます。収穫の風景は古来、豊穣への感謝・・・

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