立冬・冬のはじまり


立冬

11月7日(旧暦神無月7日)は立冬です。もう冬の始まりなのですね。立冬は二十四節気の一つで、冬の始まりを告げる節気です。毎年11月7日頃に訪れ、日差しが弱まり、気温が次第に下がっていく時期を示します。この時期になると、北半球では紅葉が進み、木々が冬支度を始めます。立冬は立春、立夏、立秋に続く四立の最後ということになります。七十二候は、二十四節気をさらに5日ごとに区切ったもので、日本の伝統的な暦です。それぞれの候には自然や季節の変化が反映されており、立冬には以下の三つの候があります。

初候(しょこう):山茶始開(つばきはじめてひらく) 山茶花(さざんか)が咲き始める時期を示します。この花は冬の到来を告げる象徴とも言われ、寒さの中で美しく咲く姿が特徴です。「サザンカ、サザンカ、咲いた道、焚火だ、焚火だ、落ち葉焚き」という童謡があるように、山茶花は冬の風物です。注意してみると、ご近所でもけっこう見られると思います。

次候(じこう):地始凍(ちはじめてこおる) 地面が凍り始める時期です。朝晩の冷え込みが厳しくなり、霜が降りることもあります。冬の訪れを感じさせる風景が広がります。地面が凍るといわれると、急に寒くなった感じがします。実際、朝の空気は冷たくなります。この時期の11月15日には七五三が行われます。今でも神社にお参りする家族も多いです。

末候(まっこう):金盞香(きんせんかさく)。ここでいうキンセンカは黄色の花のきれいな草花(ポットマリーゴールド)ではなく、水仙のことです。この時期は 水仙の花が咲き始める時期です。水仙は冬の花として親しまれ、その凛とした姿と香りが冬の風物詩となっています。立冬の時期には、体を温める食べ物が好まれます。特に伝統的な日本料理には、季節に合わせた旬の食材を使った料理が多くあります。冬の定番料理として知られるおでんは、ダシに大根やこんにゃく、練り物などを入れて煮込んだ温かい料理です。体を芯から温めてくれます。おでんは地域によって、いろいろなものがあり、関東でいう「おでん」は関西では「関東煮」あるいは「関東炊き」と呼びます。愛知県地方では、味噌おでんが普通です。最近はコンビニでもおでんを売るようになり、レジに行くとおいしそうな匂いに、つい釣られて買う人もいます。鍋料理もこの時期にぴったりです。野菜や肉、魚などをたっぷりと使った鍋は栄養満点で、家族や友人と囲んで食べると楽しさも倍増します。さつまいもを炭火やオーブンで焼いた焼き芋は、甘くてホクホクとした食感が魅力です。秋から冬にかけての風物詩として親しまれています。最近は芋も改良が進み、いろいろなタイプがあって、専門店もあります。立冬には冬の準備を始めることが重要です。衣替えや暖房器具の点検、冬用の寝具の準備などを行い、寒さに備えます。また、心身ともに健康を保つためには、バランスの取れた食事と適度な運動が大切です。立冬は冬の始まりを告げる大切な節気であり、自然や生活の中に多くの変化が訪れる時期です。

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