阪神・淡路大震災
今年は阪神・淡路大震災から30年ということで、いろいろな行事が行われています。平成7年(1995)のこの大震災を機会に日本の災害に対する施策が大きく変わったといえます。まずこうした大都市における大震災の状況がテレビでライブ中継されたことです。倒壊した高速道路や大火災が広がる様子を朝のニュースで生中継されたので、全国民が大きな衝撃を受けました。そしてその後の救援の様子やボランティア活動などが毎日報道されました。それ以前にも大きな震災もありましたが、ほとんどが地方であり、しかも地震が少ないとされてきた阪神地域であったことが衝撃の理由の1つでもありました。30年前の出来事なので、現在35歳以下の人には記憶が薄いか経験がないのしょうが、こうして節目ごとにイベントがあって、その都度、対策を思い起こして避難訓練や被災後の生活を訓練しておくことは、備えあって憂いなし、とてもよいことだと思います。マスコミもイベントの紹介をしますし、今年は成人式と重ねて報道したことは、それなりに公告としての意義はあったと思います。しかし、残念なことがあります。それは、この震災を機会に、災害時要避難援護者の避難ガイドが普及したのですが、その理由はこうした人々の災害罹災率が通常の人の倍以上であり、とくに聴覚障碍者は3倍に達したということが、あまり知られていません。高齢者が急増している現在、そのリスクはさらに大きくなっているのですが、マスコミは知らないのか興味がないのか、報道がありません。例えば消防科学防災センターでは(https://www.isad.or.jp/pdf/information_provision/information_provision/h25/higashinihon25_4-2-5c.pdf)のような詳しいデータを広報しています。同報告書では結論として「西宮市社会福祉協議会が運営する障害者通所施設青葉園の利用者には一人の犠牲者も出なかった。(中略)、人と人とのつながりのなかに当事者を包み込むしなやかな強さを持つこと。これが、高齢者や障害者を守る大きなちからとなることを、私たちは教訓として学び取っていかなければならない」としていて、共助の重要性を説いています。マスコミはもっとこうした面を公知すべき義務があります。またこの日を忘れないように、と提案された1月17日は「おむすびの日」だそうです。NHKの朝ドラも「おむすび」なのは偶然ではなく、作者の意図が感じられます。
閑話休題、今日は冬土用の入りでもあります。土用は季節の移り変わりで、冬土用が過ぎると立春になります。季節の変わり目で、農作業や家を建てるなど、土いじりをしないことになっています。ある意味、農作業のお休み期間です。土用はほぼ16日間です。2週間の長期休暇ですから、昔はこの期間に温泉に行ったりして、正月の行事の疲れを癒す時間でした。年に4回、土用があるわけですから、年間にすれば結構長い期間になります。休みは盆暮れだけ、みたいな風説が流布し、昔はのべつ働いていたかのように思っている人もいますが、実態はそうでもなく、自然の流れに合わせて休むという合理的な習慣があったわけです。昔の智慧も大切にしたいですね。
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