メートル法
4月11日はメートル法の日です。日本は大正10年(1921)にメートル法が公布されたのを記念してこの日が定められました。しかし完全実施は昭和34年(1959)であり、尺貫法を用いないように定められたのは昭和41年(1966)とそれほど古い話ではないのです。現在の日本ではメートル法が当たり前になっており、旧来のままの尺貫法が用いられている、たとえば建築関係などは1坪が3.3平米などと半端な数字で換算が面倒なままです。家の間取りとか建物は相変わらず1間とか1畳といった単位が使われていますが、生活に根差した単位はなかなか変わりにくいようです。
外国旅行をすると、この単位の違いに戸惑うことがしばしばあります。欧米ではヤードポンド法が今でも主流で、そのためインチやフィートなどで表現されることも多く日本人にはピンとこないことがよくあります。ゴルフやフットボールなどのスポーツは今でもヤードです。飛行機のような高度な科学の世界でも高度はフィートで表現されます。長さだけでなく、重量や容量や体積もメートル法ではなく、温度もセルシウス(C)ではなくフェアレンハイト(F)ですから、天気予報を見ていても暑いのか、寒いのかもわかりにくく慣れるまで困ります。ビールの注文も量が不明で面倒です。
日本の小学生は1立方センチメートルが1ccで、その1000倍が1リットルであることを早くから学びます。そして水1ccの重量が1グラムであることを日本人なら誰でも知っています。1リットルの水なら1キログラムであることもすぐに計算できます。
また水は0℃で固体(氷)になり、100℃で気体(水蒸気)になることも知っています。氷点と沸点という用語を知らなくても理解できています。実は欧米ではこれは驚異的なことです。ちなみに°Fだと氷点と沸点は何度かごぞんじでしょうか。水の氷点は32°F、沸点は212°Fです。人間の標準体温は98.7°Fです。料理の温度表示も異なり、英語のレシピだと温度はかなり高い数字で表示されます。日本の理科教育を視察した欧米の教育者が日本の科学力の原点はここにある、と驚嘆していました。
メートル法は1791年、1メートルが地球の北極点から赤道までの子午線弧長の「1000万分の1」として定義されました。これにより地球の円周が4万キロメートルとなったわけですが、厳密には地球は真球ではなく回転楕円体に近い形をしているので、実際にはやや誤差があります。それでも光の速度とかをイメージするには楽です。
日本で使われている°Cはスウェーデンのセルシウスが1742年に、水の氷点を0℃、沸点を100℃とし、その間を100等分した温度目盛りを定めました。その後大気圧の変化で氷点沸点が変わってしまうことに気付き、1気圧のもとで測定した値を用いるように改められました。気圧の低い山の頂上でご飯を炊くとうまく炊けないのはそのせいです。1990年、国際度量衡委員会により、セルシウス温度は絶対温度Tを用いて
t=T-273.15と定義されました。従って現在の科学では水の沸点は標準気圧(101325Pa)下で約99.974℃となり、100°Cよりわずかに低いことが知られています。アメリカで使われている°Fはドイツの物理学者ファーレンハイトが1724年に考案したもので、食塩と氷をまぜた時の温度を冷たい温度の基準にして0°Fとし、人間の体温を熱い温度の基準として、この2つの温度の間を96等分にしたものです。なぜ96等分なのかというと12進法を用いて80(12)等分したものが10進法で96(10)だからということらしいです。°Fから°Cへの変換式は(F-32)×5/9で逆は(C×9/5)+32 となります。理科の時間に習った記憶ですがよく覚えていませんね。実際は換算表を使っています。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
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7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
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