あらそう、を考える


争う

「あらそう」に該当する英語はfight, compete, quarrel, argue, cotestなどがあります。まず語源から調べてみます。「争」という漢字は、古代中国に由来します。この漢字は、二人が一つの物に手を伸ばし、それを奪い合う姿を象形したものです。これが「争う」という意味の原型となりました。歴史的な用法の変化として、古代の「争う」は主に物理的な争奪や戦いを意味していました。例えば、土地や財産を巡る争いなどです。そして中世になって、時代が進むにつれて、争いの対象が物理的なものから抽象的なものへと広がりました。例えば、名誉や地位を巡る争いが増えました。さらに、近代になると、意見や思想の対立を示す用法が一般化しました。法律や政治の文脈で「争点」や「争議」という言葉が使われるようになりました。現代の用法として、現代では、「争う」は競争や対立を広く示す言葉として使われています。スポーツの試合やビジネスの競争、さらには日常の小さな対立まで、様々な場面で用いられています。このように時代が進むにつれ、内容が物理的なものから、抽象的なものへと変化し、応用範囲が広がっていきました。この傾向は一般的に見られる歴史的変化現象です。英語の fightは物理的な戦いや喧嘩、または激しい言い争いを指します。 ニュアンスとしては、最も一般的で、殴り合いや武力を伴う争いを含むことが多いです。また、病気や困難と戦う場合にも使われます。 例文:They had a fight in the playground.(彼らは運動場で喧嘩をした。)He is fighting against cancer.(彼は癌と闘っている。)Argueの意味:は、言葉による論争や口論を指します。 ニュアンスは、 論理的に意見を交わす場合もありますが、感情的な言い争いを含むことが多いです。They often argue about politics.(彼らはよく政治について言い争う。)I don't want to argue with you.(あなたと口論したくない。)です。Quarrelは普通、「けんかする」と訳されますが、意味は口論や言い争いを指します。 ニュアンスはArgueよりも感情的で、激しい言い争いを示すことが多いです。 例文They had a quarrel over money.(彼らはお金のことで口論した。)Stop quarreling with your sister.(妹と喧嘩するのはやめなさい。)Competeは競争する、競い合うことを指します。 ニュアンスは、スポーツやビジネスなど、勝利や優位を目指して競い合う場合に使われます。 例文They are competing for the championship.(彼らは優勝を目指して競争している。)Companies compete for market share.(企業は市場シェアを巡って競争する。)意外かもしれませんが、 contestも「争う」場合があります。競い合う、争うことを指します。 ニュアンス:はcompeteと似ていますが、特に選挙や大会などでの競争を示すことが多いです。 例文:They are contesting the election.(彼らは選挙で争っている。)She contested the results of the competition.(彼女は競技の結果に異議を唱えた。)英語の場合は、日本語の歴史的変化とは異なり、内容によって語が変わるので、翻訳する際には例文を参照して、状況とニュアンスをつかんで、誤解のないようにしたいものです。

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