うるさい、を考える


うるさい

「うるさい」という言葉は、日常生活でよく使われる日本語の一つです。「うるさい」の語源は古い日本語に遡ります。元々「煩い(うるさし)」という形容詞から派生した言葉です。古語「うるさし」は「煩わしい」や「面倒だ」という意味を持ち、それが現代日本語に変化して「うるさい」となりました。

歴史的な用法の変化として、古語では、平安時代から鎌倉時代にかけて、「うるさし」という言葉は主に「煩わしい」や「面倒だ」という意味で使われていました。これは精神的な不快感を表現する言葉でした。中世から近世の江戸時代に入ると、「うるさい」は人間関係や日常の煩わしさを表現するために使われるようになりました。特に、しつこい人や騒々しい環境を表現する言葉として定着しました。

現代では、「うるさい」は音が大きいこと、音量が大きくて不快な状態。「隣の部屋がうるさい。」などといいます。また、しつこいこと、人が何度も繰り返す行為が煩わしい。「彼の質問がうるさい。」などといいます。細かいことにも使います。人が細かい点まで気にして口うるさい。「彼は細かくてうるさい上司だ。」などのようにいいます。「俺はラーメンにはちょっとうるさいんだ」という表現は、「うるさい」の 細かいの意味に近い用法です。この文脈では、「ラーメンに対して特にこだわりがある」や「ラーメンの味や質に対して細かく注意を払う」といったニュアンスを持っています。つまり、この文を使うことで、ラーメンの味や作り方に対して非常に厳しく評価する姿勢を示しています。例えば、特定のスープの味や麺の硬さにこだわることを指します。

これらの表現を英語にすると、

1. 音が大きい場合:noisy or loud
例文: "The neighbors are so noisy at night."(隣人が夜にとても騒がしい。)

2. しつこい場合: annoying or persistent
例文: "His constant questions are really annoying."(彼のしつこい質問は本当にうるさい。)

3. 細かい場合: particular or picky
例文: "I'm quite picky about my ramen."(私はラーメンにはちょっとうるさい。)となります。

Noisyはすぐに浮かびますが、他の表現は和英辞典でも引かないとなかなかでてきませんね。Loudは必ずしも否定的なニュアンスだけでなく、loud speakerラウドスピーカーという音響機器や、Please speak loudly.(大きな声でお願いします)のように単に音が大きい場合にも使われます。Pickyという言葉は、「こだわりが強い」や「好き嫌いが激しい」というニュアンスを持ちます。具体的には、細部にまで注意を払って自分の好みや基準に合わないものを拒否するような態度を指します。この言葉は、しばしば少しネガティブな意味合いを含むことがありますが、文脈によってはポジティブに捉えることもできます。例えば、食べ物に対して、"He's very picky about his food."( 彼は食べ物に対してとてもこだわりが強い。好き嫌いが多い)。物事の選択に対して "She's picky about her clothes."( 彼女は服に対してとてもこだわる。選択に慎重である)。日常のこだわりに対して"I'm picky about how my coffee is made."(コーヒーの作り方にこだわりがある。特定の方法でないと満足しない)という意味になります。

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