弁当の日

4月10日は「弁当の日」だそうです。どういう語呂合わせかというと、弁当の「弁」の字が数字の「4」と漢数字の「十」を組み合わせたように見えることだそうです。十の方はわかるのですが、残りの字が4に見えるというのは理解できませんでした。「4月10日前後は、新年度や新学期が始まり、多くの人がお弁当作りを始める時期です。この日は、株式会社ニチレイフーズによって制定された記念日」(https://bestcalendar.jp/articles/1942)ということだそうですから、ニチレイさん、ちょっと強引でしたね。「日本におけるお弁当の歴史は古く、平安時代から武士や僧侶が外出時に食事を持参するために利用していました。江戸時代には、花見や遠足などのレジャー活動にもお弁当が欠かせないものとなりました。お弁当は、時代とともにその形を変えてきましたが、いつの時代も人々の生活に密接に関わってきたのです。現代では、お弁当は日本の食文化を象徴するものの一つとして、世界中にその魅力が伝わっています。」(同)とくに駅弁という文化は日本で進化したものです。外国でも列車の旅行に昼食を持っていくことはありますが、サンドイッチと称するパンにソーセージや野菜などを挟んだだけの簡単なものしか駅に売ってません。日本に来て、箱に詰められ美しく飾られた駅弁を見て驚くのも無理はありません。こうした弁当文化は近年、諸外国でも採り入れられるようになり、Bentoとして普及しつつあります。家庭で作って子供や夫婦で持っていく弁当もかなり工夫がされています。しかし欧米のランチは非常に簡単で、ニューヨーカーというおしゃれな人々でさえ、ホットドッグやハンバーガーであり、簡単なファストフードが主流です。日本でも昼食を外食にする人は、蕎麦、カレーといった簡単な食事であったり、ファストフードも多くなってきました。しかし弁当の方は、昔の「日の丸弁当」の人は少なく、子供のために、いろいろ手間をかけ、工夫したお弁当を作る人も大勢います。しかし朝の忙しい時間の弁当作りは大変で、その結果、冷凍食品が発達するという結果をもたらしました。ニチレイフーズが弁当の日を制定したのは、そういう背景があります。冷凍食品の進化は弁当のおかずに留まらず、現在ではディナーに進出しています。スーパーやコンビニに冷凍コーナーがあり、気軽に買えるのも日本文化です。欧米にも冷凍食品もありますが、正直なところ、おいしいとまではいきません。「食べられる」という程度です。今、海外でもオニギリが流行っているそうですが、おにぎりは弁当の一種で、家庭料理の典型でした。今では専門店も増え、内容も多様化し、進化を続けています。おにぎりのノリは今では抵抗感はなさそうですが、少し前まで、外国で海苔を見せると、「黒い紙」として気味悪がられました。海苔の英語がsea weedつまり海の雑草だからです。今でも海藻の多くは欧米では食べられません。一部のシェフが昆布に注目していますが、特殊な人だけです。カツオダシも同様です。しかし近年のジャポニズムで次第に広がってきています。弁当文化がそれに一役買っています。
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