Advent Calenderと待降節
12月になるとアドベントカレンダーというクリスマスまでの日めくりが始まります。日本でも最近は売り出しが増えてきました。正式にはクリスマスの4週間前の日曜日なので、今年は11月27日から始まるのですが、12月1日から始めることが多くなってきています。アドベント(Advent)とはイエス・キリストの誕生を待ち望む期間のことで、到来を意味するラテン語のAdventusからきており、日本語では「待降節」「降臨節」ともいいます。救世主の到来を待ち望むということです。冒険と言う意味で使われるadventureに似ていますが、こちらは古仏語のadventurerから来ており、本来は旅行とか偶然という意味です。
アドベントカレンダーには楽しい仕掛けがあり、日付のところが開けられるようになっていて、その中にチョコレートやキャンディー、レゴブロック、おもちゃ、コスメなどが入っていたり、聖書の御言葉が書いてあったりします。紙のタイプもありますが、箱がついている立体型もあるのです。毎日1つずつ窓を開け、全部開き終わるとクリスマスがやってくる、という子供にとって毎日が楽しみなわけです。毎日違うひとつひとつの中身も嬉しいのですが、毎日それを開ける行為が楽しいわけです。そこでアドベントカレンダーをプレゼントにする方もいます。サプライズを仕込んだ既製品のほか、自分で中身を入れられるタイプもあり、手作りする方もいます。日本でも売られ始めているので、だんだん広がるかもしれません。
日本でも昔は「もういくつ寝るとお正月」というのがありましたし、一年の最大イベントを待ち望む気持ちは同じでしょう。
キリスト教圏ではほかにもアドベントの風習があり、4週間のアドベント期間に毎週1本ずつアドベント・リースにろうそくを立てたり、ドイツのクリスマス菓子「シュトレン」を毎週切り分けて食べたりしながら、クリスマスを待ち望みます。感謝祭が過ぎて、アドベントがあり、クリスマスへとつながっていくので、holiday seasonが実感できる仕掛けです。
12月には北欧や南欧では聖ルチア祭とか、ユダヤ教のハヌカといった宗教行事があり、欧米は宗教色の強い祝日が連続します。こうした時期には世界中が争いを避けようとするので、世界の紛争も一時休戦となることが歴史上何度もありました。現在のウクライナ戦争なども停戦合意がなされる可能性があります。
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