立春
立春は春の始まり、二十四節気の始まりなので、ある意味、新年がこの日から始まるともいえます。旧暦の世界では元日と立春の2回新年の始まりがあったことになります。これを論理的でない、と切り捨てる人もいるでしょうが、風習としてお祝いが何度も来るのも悪くないと思います。元来、日本ではお祭りがたくさんありました。その時代の方が現代よりよほど精神的な余裕があり、楽しい日々が送れたと思います。
春節は立春から始まり、立夏、立秋、立冬と季節の始まる日が決まっていて、生活にけじめがあり、行事がありました。春節に家族が集まるのは、普段の生活とは異なる、昔を思い出す機会でもあり、互いの成長や変化を確認する意味があります。伝統的な料理を食べ、懐古することは現代生活を反省する機会でもあります。また現在の悩みを一掃し新たな出発でもあります。それで御籤を引いて新年を占ったり、初詣で誓ったり、祈ったりすることは信仰という大げさなものでなく、素朴な精神的行為であり、宗教と決めつける必要はないと思われます。習慣と信仰には明確な区別は難しく、曖昧なままで何か問題があるのかという疑問もあります。
立春大吉には豆腐を食べる風習もあります。豆に生きるという意味もありますが、真っ白な豆腐には邪気を払うという意味もあるそうです。豆ごはんもあるようで、冬至と同じく「ん」の付く縁起物を入れた煮物を酢飯に乗せて食べるのだそうです。にんじん、れんこん、こんにゃく、だいこん、いんげん、ぎんなん、こんぶなどを炊きます。こうした伝統的野菜だけでなく、ベーコン、とんかつ、ラーメン、チャーハンなどはどうなのでしょうね。洋風の運がつくのでしょうか。
中華圏では春節に出る伝統料理があるそうです。
https://www.tandem.net/ja/blog/chinese-new-year-food
どれも食べたことがないので、機会があれば食べてみたいと思っているのですが、春節に中華圏に旅行するのは至難の技です。ホテルなどは比較的取りやすいのですが、交通機関がとれません。似たようなものが日本にもあり、現地では日式と呼ばれている日本料理があります。日本はアレンジがお得意だということが実感できます。私見では、元のものとアレンジされたもののどちらがおいしいということはなく、それぞれに楽しめます。むしろバリエーションがあって楽しいです。
そういうバリエーションを楽しむためにも、海外に行ったら日本食や中華料理、フランス料理、イタリア料理などを食べてみることがお勧めです。違いに驚きがあり、その地の文化がよりわかるようになります。立春も日本と外国ではかなり違いがあります。
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