猫の日
2月22日は例の語呂合わせで、ニャンニャンの日、猫の日です。ちなみに犬の日も当然ありますが、今日は猫の話題のみにします。猫に関する話題は非常に多いので選択に困るのですが、まずは猫目石(キャッツアイ)について。キャッツアイというと漫画の方が有名かもしれませんが、本来は宝石の名前です。正確には猫目石とキャッツアイは別物でクリソベリルという種類だそうです。猫の目の瞳孔のような縦筋模様がでる宝石のことだそうです。クリソベリルというのも余り聞いたことのない希少な石だそうですが、その中でもクリソベリル・キャッツアイはとくに希少で高価なのだそうです。
猫でも黒猫は西洋では不吉な意味が広がっており、魔女の使いという伝説もあります。エドガー・アラン・ポーの「黒猫」は有名でその影響か日本のミステリーにもよく登場します。「不思議の国のアリス」にはチェシャ猫という意地悪な猫が登場します。日本ではそれほど不吉ではないらしく運送会社の社名や「黒猫のタンゴ」などの童謡にも登場します。三色の毛をもつのが三毛猫でほぼメスばかりでオスは非常に貴重なため日本の船頭が船の護り神としました。三毛猫は英語ではcalico catという普段使わない単語がでてきます。生地のキャラコと同じ単語です。三毛に限らず昔は猫を船に乗せることが普通でそれはネズミ対策でした。ネズミは食料やロープを齧るので船の大敵でした。また猫の仕草を天気予報の参考にもしました。霊感が強いという迷信もあり嵐の予感などに役立ったそうです。ペストが流行った時にはネズミ退治として利用されたそうです。
日本では怪談によく猫が登場し行燈の油を舐めるなど恐ろしい存在でしたが、最近の猫娘はかわいらしいキャラクターになっています。怪談だけでなく、落語の中にも猫がいろいろでてきますが「金明竹」という有名な落語の中では与太郎に髭を抜かれたり、話の中で骨と皮がばらばらにされたり、とさんざんな目にあっています。この話の中には有名な骨董品が出てきて滑稽だけでなく教養としても参考になります。落語の中に「ねこまた」という表現が時々出てきます。猫又と漢字で書くと妖怪の1つになりますが、ネコマタは「猫もまたいで通る」ほどまずい魚もしくは骨だけの魚の意味です。本来は魚だけですが、時折まずい料理にも使われます。また「猫にまたたび」の略としても使われることがあるので文脈が重要です。
英語でcats and dogsは土砂降りのことです。日本だと犬猿の仲といいますが、英語圏では犬と猫の仲が悪いことになっています。このように猫はいろいろな例えに使われ「猫の目」といえばくるくる変わることですし、「猫をかぶる」「借りてきた猫」「猫の手も借りたい」「猫撫で声」など数多くの慣用句があります。「猫飯」といえばご飯に鰹節をかけたものですが、桂枝雀の出囃子が「ねこまんま」という陽気な曲であったのを思い出します。
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