七福神
7月29日はしち・ふ・くなので、七福神の日とされています。七福神は誰もが知っていますが、詳しくは知らない方が多いと思います。中には中華由来の神様もいて、在日外国人ならず「在日外国神」の始まりかもしれません。もっともお釈迦様や仏様のほとんどが「外国仏」ですし、密教のように祖師が唐人の場合もあるので、日本は古来から人種多様性文化です。七福神には女性もいますし、年齢も職業もさまざまな多様性集団ですから、今更、日本で多様性を云々するのもおかしな話です。仏様も性別がない、または不明な方が多く、それを誰も気にしていません。神道の神様の方は古事記や日本書紀が性別を明記している影響からか、性別がはっきりしています。
Wikipediaによると「七福神(しちふくじん)とは、インド伝来の仁王経(にんのうぎょう)の中にある「七難即滅 七福即生」という仏教語に由来する、福徳の神として日本で信仰される七柱の神である。七柱は一般的には、恵比寿、大黒天、福禄寿、毘沙門天、布袋、寿老人、弁財天とされており、それぞれがヒンドゥー教、仏教、道教、神道など様々な背景を持っている。七福神に一神を加えて八福神としているケースもある。」のだそうです。仁王経は今ではあまり知られていませんが、日本に古くから伝わり、『仁王般若波羅蜜経』は、『法華経(妙法蓮華経)』・『金光明経(金光明最勝王経)』とともに護国三部経のひとつに数えられ、鎮護国家のために仁王経を講ずる法会(仁王会=におうえ)や不動明王を中心とした仁王五方曼荼羅(仁王経曼荼羅ともいう)を本尊として修される仁王経法が行われた。」(同)という重要な仏典です。日蓮上人は鎮護国家を祈るために用いる経典は法華経・仁王経・金光明経としています。伝教大師最澄が法華経・仁王経・金光明経と定めたにもかかわらず、比叡山第3代座主慈覚大師が密教経典である大日経・金剛頂経・蘇悉地経を鎮護国家の三部経として重んじました。その後、仁王会・仁王講の流行が批判され、国家における一代一度大仁王会は両統迭立の混乱もあり、各地で開かれた仁王会・仁王講が公共的呪術儀礼としての役目に変わっていきました。仁王経と七福神に直接の関係はありませんが、七福という概念にいろいろな宗教の神様が当てはめられて成立したのが七福神です。せめて七福とは何かは知っておきたいものです。恵比寿:大漁豊作、商売繁盛。大黒天:五穀豊穣、家産増進、子孫繁栄。毘沙門天:厄除け、財運を授け、大願成就。弁財天:金運、財運。布袋尊:和合金運招福。寿老人:長寿延命、諸病平癒、富貴繁栄、子孫繁栄。福禄寿:子孫繁栄、富貴繁栄、健康長寿。けっこう被っているものもありますが、まとめて七福神にお願いなどという不精なことをせず、「専門」の神様にお願いする方がご利益もはっきりするかもしれません。正月の七福神巡りなども歩いて回るのは健康にいいかもしれませんが、年に1度ではなく、ご近所の神様を探して、足しげく通って、お参りし福徳を祈念するのがさらによいことは明らかです。何事も毎日コツコツとが大切ですね。
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