あずける、の用法
「あずける」という語の意味が広く、なかなか使い分けがむずかしいです。その意味を理解するには、対応する英語と一緒に考えてみるのがよいと思います。訳語としては、状況や文脈によって、leave,deposit,entrust,checkなどが該当します。まずleaveの例文をみてみましょう。
「私は母に子供をあずけました。」
I left my child with my mother.
「彼は受付に手荷物をあずけました。」
He left his luggage at the reception.
「その本を図書館にあずけました。」
I left the book at the library.
ちょっとむずかしいのは、leaveには「置き忘れる」という意味もあり、Please do not leave your belongings.(お荷物をお忘れにならないようにお願いします)ということもあります。ですから、I left the purse at the library.にすると「図書館に財布を忘れた」になります。要するに文脈というか、常識的な判断が絡むのです。「あずける」という意味では、基本的に「保管をお願いする」という意味で使われます。保管と放置では意味は逆ですが、「そのままにしておく」点は同じです。
Depositは固い用語で、「託す」という意味が強くなります。以下の例文をみてみましょう。
「彼は銀行に給料をあずけました。」
He deposited his salary in the bank.
「彼女はジュエリーをセーフティボックスにあずけました。」
She deposited her jewelry in the safety deposit box.
「旅行に行く前にお金を預金しました。」
I deposited the money before going on a trip.
預金というのが一番わかりやすいと思います。貴重品やお金を預ける場合が多いです。
Entrustというのはさらに固い用語で、trustが「信用する」ですから、信用度が重要です。
「彼女は私に彼女の犬をあずけました。」
She entrusted her dog to me.
「私たちは秘書に重要な書類をあずけました。」
We entrusted the important documents to the secretary.
「父親は息子に家の鍵をあずけました。」
The father entrusted the house keys to his son.
大事な物を預けるのですから、なくなったら困る物をお願いする時に使います。反対に割と気軽に預ける場合がcheckです。日本語ではcheckには「預ける」というより「調べる」という意味しか感じませんが、アメリカの銀行では利息のつくdeposit accountとほぼ無利息のcheck accountがあり、日本風に考えると、定期預金と当座預金にあたります。小切手を振り出す口座が当座預金で、利息がなく手数料をとられることが多いです。次の例を見てください。
「私たちはホテルに到着したとき、すぐに荷物をクロークにあずけました。」
We immediately checked our luggage at the cloakroom when we arrived at the hotel.
「彼は空港でスーツケースをあずけました。」
He checked his suitcase at the airport.
「荷物便を郵便局であずけました。(出しました)」
I checked the package at the post office.
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