Niagara Falls(ナイアガラの滝)


十三夜の月のイラスト

NTIDでは若い日系の研究者や、あのウッドワードにも偶然会いました。また日本から多くの見学者がやってきているという話も聞きました。日本がどうやら、ここをモデルにした聾教育機関を作ろうとしていることは推測できました。それにしても、毎年、大勢の英語の話せないスーツを着た人がやってきて、パンフレットをもらって、写真を撮って帰るのは不思議だったようです。普通なら、私のようにインタビューするからです。最初は歓迎的だったNTID側もいい加減にウンザリしていたようでした。いかにも日本の役人らしい行動です。その説明が大変でした。

ロチェスターでは数日を過ごし、同伴者もいるので、仕事を切り上げ、いよいよバッファローに行くことにしました。ここはナイアガラの滝への入り口の街です。ナイアガラの滝はアメリカ側とカナダの国境でもあり、多くはアメリカ側からの観光になります。日本で見てきた滝とはまったく違う巨大な滝に驚きました。グランドキャニオンとナイアガラの滝は、地球の大自然を知るとても良い機会です。

アメリカには他にも大自然を知ることができる場所はたくさんあります。逆に考えると、こうした大自然に慣れている人々からすると、日本の箱庭のような小さな自然の美しさに感動するようです。箱庭や盆栽のように、大自然を人工的にミニチュアにする日本文化に感心するようです。自然に対する人工の美の極致なのだそうです。人工といっても、現代のテクノロジーのような刹那的なものではなく、日本の盆栽は何年も何世代もかけて作品を作り上げて伝承する文化は人間の営みの凄さを実感できるわけで、西洋人からすると、歴史書とくに聖書のような文献の世界とは異なる実体として目の前にあることに驚嘆するようです。

日本人からすると、逆に、写真やテレビや映画のような小さな平面でしか見られない大自然が目の前に立体として見られることに感動します。「切り取られた」作品ではなく、無限の風景がそこにあります。お互いに「ないものねだり」といってしまえば、それまでですが、好奇心というのはそこが本質であって、そこに観光の意味があります。ナイアガラの滝は、滝の内側というか、裏側というか、水が落ちていく様子を見ることができます。そこまでの道はトンネルのようになっていて、カッパを借りて行きます。しぶきだけでなく、音もすごく、迫力があります。大きい滝だからこそ裏側から見られるのであって、日本の滝では苦労しないと裏側は見られません。表側からの景色も素晴らしく、映画「スーパーマン」のロケ場所というのも名所になっています。滝つぼを船で観光したり、カナダ側から見るツアーなどもあり、タワーの上から見るのだそうですが、きっと絶景でしょう。今回は時間もないので、パスしました。ヘリコプターで観光するのもあるそうですが、とても怖くて乗る気にはなれませんでした。最近ではジップラインというロープ吊り下げのアクティビティもあるそうですが、これはさらに怖そうです。私たちは滝を見るだけで満足しました。

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