TusconとOK牧場

アラモゴードの次はアリゾナ州のTucson(ツーソン)です。綴りのcは発音されない例として、日本の英語教育では習うことがありますが、それよりも西部劇ではよく出てくる有名な街です。最初はスペイン人が開拓した街なので、スペイン語では発音していたのが、アメリカ英語になって発音しない形に変わりました。スペイン語が語源ではなく、元はインディアンのパパゴ語のCuk Ṣonです。スペイン人が聞いたままをスペイン語風にTuksonとし、米墨戦争の結果、合衆国がアリゾナを占領しました。
私たちはツーソンに行く前に寄り道して、Tombstone(ツームストン)に行きたかったのです。「墓石」という縁起の悪そうな地名ですが、ここも西部劇では有名な街で、あの「OK牧場の決闘」があった所です。映画でも有名になった事件で、西部劇でも一番有名かもしれません。1881年10月26日、ワイアット・アープらをはじめとする市保安官たちと、クラントン兄弟をはじめとするカウボーイズがアリゾナ州コチセ郡トゥームストーンの町で撃ち合い銃撃戦となったという実話が元になっています。
いざこざの原因は女性をめぐる三角関係、カウボーイらの郡党(County Party。民主党支持)と、アープ組の法と秩序党(Law And Order Party。共和党支持)の対立という政治的な背景もありました。さらに、駅馬車強盗の容疑者として、ドク・ホリデイがジョン・ビアン(アープの恋敵)により逮捕され、後に無罪判決となりました。駅馬車強盗の犯人に関する闇取引(アイク・クラントンに対して、仲間を売るように持ち掛けた)に関する諍いで、アイク・クラントンはワイアット、ドク・ホリデイ双方と喧嘩状態になる。決闘前夜にドクとアイクは酒場で喧嘩となる、というのがあらすじです。
詳しくはいろいろな映画が出ているので、そちらを観ていただくとして、ジョンフォード監督の映画『荒野の決闘』が有名で、この中で歌われた「愛しのクレメンタイン(My Darling Clementine)」は日本でも知られています。個人的にはワイアット・アープが使っていたバントライン・スペシャルという長銃身銃は、他のバントライン・スペシャルが12インチ銃身で、取り回しを改善すべく使用の際には更に短く切断改造されていたと言われる中、アープのバントライン・スペシャルは16インチと長く、射撃姿勢を安定させる鉄棒製スケルトンストックをつけたとも言われています。この銃は西部劇の小説家ネッド・バントラインが特注したもので、西部開拓史に貢献した者に授けるための5挺のみが生産されたと言われ、贈られたのはワイアット・アープ、チャーリー・バセット、バド・マスターソン、ビル・ティルグマン、ニール・ブラウンという西部劇では有名な登場人物です。この逸話のため、模造品も多く作られ、ガンマニアでは有名な商品です。OKコーラルは観光地になっていて、ガンマンショーがあり、古い西部開拓時代の家並みが残されています。日本では、今やガッツ石松のギャグになってしまいましたが、日本でいえば忠臣蔵の吉良邸みたいなものです。
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