カーニバル



日本を含むアジアで春祭りをしている頃、ヨーロッパではカーニバルの最中です。カーニバルは謝肉祭と訳されるように、肉を食べていけない期間に入る前にたらふく食べて、騒いでおこうというお祭りです。カトリック圏で特に盛んです。日本ではブラジルのカーニバルばかり有名ですが、ヨーロッパ諸国では風習は違ってもカーニバルがあります。

そもそもカーニバルは、キリスト教徒にとって一番大切な復活祭(イースター)に先立つ40日間(四旬節)はキリストが断食したことを偲び、肉食をできるだけ避けます。旬は初旬、中旬、下旬のように10日間という意味です。肉食禁止になる前にたらふく食べておこうというあたりがラテン民族らしいですね。この思想は曜日が日曜つまり休みから始まることにも反映されています。日本人は働いて疲れた後に休む、という休息思想ですが、欧州人はまず一休みして、身体を作ってから働く、という考えなのです。

最近の日本人はこれから糖尿病治療で入院する前に、しばらく酒は飲めなくなるので、飲んでおこう、という人が増えてきたように思います。西洋的になってきたわけです。

カーニバルでは多くの国で仮装行列が行われます。有名なリオのカーニバルも仮装行列の1種です。日本ではまだあまり有名ではないのですが、アメリカ南部ではマルディグラというフランス由来のカーニバルが知られています。マルディグラのお面を見たことがあるかもしれません。ニューオールリンズのマルディグラが有名です。元々ルイジアナがフランスの領土でしたから、ニューオールリンズには今でもフレンチクオーターという地域が残っています。模造品がディズニーランドにあります。ここではクレオール料理とかケイジャン料理が有名で、最近は日本にも増えてきました。ジャンバラヤを食べたことのある人も増えているでしょう。

マルディはフランス語のMardiでgrasは太ったという意味です。本来はカーニバル最終日の前日で英語ではShrove Tuesdayといい懺悔をする日です。この日はパンケーキを食べるのでパンケーキデイともいわれます。イギリス由来のこの日はパンケーキも小麦粉や卵、ミルクなど贅沢をするので、肉同様にこれから控えることになる食べ物です。日本にもパンケーキの日があるそうですが、ネット情報によると毎月10日で、1がナイフ、0がパンケーキに見立てたもので日本ハムが定めたとか。全然意味が違いますね。日本にもイギリス風パンケーキの日を広げようという動きもあるそうですが、まだまだです。

マルディグラは復活祭が毎年変わるので、こちらも変動するのですが、今年は3月1日だそうです。

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