その他の投稿も検索をすることができます。
「検索ワード」「分野」「内容」を入力して
「検索」をクリックして下さい。
手話の雑学36新着!!
日本で普及しているインターネット通信のLINEのような親しい間のやり取りでさえ、電話と違い、不揮発化が容易であり、近年では、裁判の証拠となることもあります。言い方を変えると、昔は情報の揮発性の分類が明確であったのが、技術革新によって、区別が曖昧になってきています。 こういう時代背景を考えると、手話は現状、ほぼ揮発情報としての利用がほとんどですが、時代的に不揮発情報としての記録化や文字化が必要になっ・・・
手話の雑学35新着!!
「文字が音声より証拠能力がある」という偏見の根拠は、客観性ということなのでしょうが、録音技術が発達し現代では、「話したこと」に真実性を求める傾向が強くなってきています。文字は他人でも捏造できるものですが、話したことは、本人であることを証明しやすいからです。同様に、動画像が増えてきた現在、動画の「証拠能力」が広く認められていますから、「手話の証拠能力」が認められるようになるのも、そう遠くないと予想さ・・・
寒露新着!!
今日から二十四節気の寒露です。秋分と霜降のちょうど中間に位置しています。その名の通り、草木に降りる露が冷たく感じられる時期であり、朝晩の冷え込みが次第に強まっていく季節です。昼間にはまだ残暑の気配が漂う日もありますが、空気の澄み方や夜の静けさが、夏とはまったく異なることに気づかされます。寒露の頃になると、稲刈りの最盛期を迎え、農村では黄金色の田が刈り取られてゆきます。収穫の風景は古来、豊穣への感謝・・・
- カテゴリー
- コラム Articles
- タグ
- 季節
手話の雑学34新着!!
類人猿の手話習得の研究は手話の言語起源論に拍車をかけました。そして、もう1つ、傍証となっているのが、幼児の言語習得過程です。 幼児は生後12か月頃までは言語音声を発声できません。しかし、身振りに近い手話であれば、7カ月前後で獲得できることがわかってきました。人間の発達は、精子と卵子の結合から、細胞の分裂を繰り返し、その発達過程は、人類の発達過程を追いかけているように見えます。胎児の姿は魚に似ていた・・・
十五夜新着!!
今日は旧暦の8月15日で、十五夜です。十五夜は日本の秋を代表する風物詩として古くから人々に親しまれてきました。現行の新暦に換算すると今年は10月6日になります。この頃になると、稲の穂が実り、秋の収穫が本格化する季節と重なります。そのため十五夜は単なる月見の行事ではなく、農耕儀礼や収穫感謝の性格をも色濃く帯びていました。 「中秋の名月」とも呼ばれる十五夜は、古代中国の唐代に宮廷で始まった月見の宴が源・・・
- カテゴリー
- コラム Articles
- タグ
- 季節
手話の雑学33新着!!
ネアンデルタール人は旧人類とはいわれていても、人類には違いありません。道具の使用や埋葬の習慣があった、ということでもあるので、言語の使用があったことが推定されていたのですが、実は音声言語は現代人とは異なっており、あったとしても非常に「原始的」である、ということになります。チンパンジーや類人猿の音声と似ていた、という推定もできるので、類人猿の音声と旧人類の音声の違い、とくに言語という側面から考えると・・・
手話の雑学32新着!!
人間は進化過程において、脳が他の動物よりも発達したというのが定説になっています。感覚器官の発達は動物によって異なります。その発達は生存環境による、ことになっています。一部の器官が発達するかわり、一部の器官が退化する、ことにもなっています。 人間の場合、個人差はありますが、コミュニケーションにおいて、視覚が強く、嗅覚は弱いといえます。動物の中には逆の場合もあります。コミュニケーションのツールとして言・・・
手話の雑学31新着!!
「一括り」という概念を取り去って、個別に観察するという習慣をつけると、手話にも多くの変種がある、ということが理解できるようになります。つまり分類というのも、集団として任意にひとまとめしているだけで、現実とはつねに相違しているわけです。ただ、分類なしに、何かの処理をしようとすると、個別対応には限界があり、何かの共通性を見出して、集団に分類する「判定基準」を設ける必要がでてきます。その結果、分類された・・・
手話の雑学30新着!!
昔は、「ことばのわからない人」の中に異民族も含まれていました。昔の西洋人はいかに自己中心的な考えをしていたかがわかります。そして音が聞こえない人は、ことば即ち神の福音が得られない人ということになってしまいます。聾者は知能が低いという偏見の原因がここにあります。これは仏教にも同様の偏見があります。仏教でも「瘖瘂(いんあ)」は仏の教えがわからない人、として差別の対象になっています。近年になり、手話も言・・・
手話の雑学29新着!!
コミュニケーションの問題に戻りますが、私たちはペットとコミュニケーションすることが日常になっています。中にはお花と会話する人さえいます。多くの人が「話しかける」ことで相手の反応がある、と思っています。つまり「通じている」と信じています。これは否定できない事実です。手話についていえば、ペットとのコミュニケーションでは身振りが有効であることを感じます。訓練にハンドサインを用いることは常識化しています。・・・
手話の雑学28
概念的な言語は別として、現実の社会での言語使用は、内容も程度もさまざまなままです。そして、その内容と程度も変化していきます。言語はつねに流動的で固定的ではありません。ある1つの状態をとらえて分析したり、長年の経過を歴史的に研究したり、と言語学にもそれぞれの分野があります。手話についても、同様な研究分野が手話学に存在します。専門的には共時的研究と通時的研究というのですが、これは相互に関わっています。・・・
手話の雑学27
よく考えてみると、言語習得は学習の結果です。それは言語学習が環境によって、獲得結果つまり言語が変わることで証明できます。しかし、今でも、ネイティブつまり生まれついての母語話者を過剰に尊重する傾向がありますが、とくに日本はその傾向が強い文化があります。この背景には、20世紀の言語学者、アメリカのノーム・チョムスキーの言語観の影響があります。彼の言語理論については、専門書を読んでいただくとして、彼は「・・・
手話の雑学26
近年の日本の人口減少に伴い聾者の人口も減少するので、手話講座の「受益者」が減り、手話通訳者も減少することが、「予算の効率化」という行政の宿命にも合致しているともいえます。聾教育も同じ運命にあり、減少化しています。このため「このままだと手話がなくなる」と不安視する人もでてきています。しかし、その論理は「手話は聾者のため」であり、手話通訳になることが手話学習の目的、と限定した行政の論理に従ったからです・・・
手話の雑学25
日本に英語教師としてやってきた英米人の中に、「生徒にバカにされている」というストレスを抱える人が相当いるのです。英語教師をしていると、そういうストレスを溜め込んで自信喪失になった外国人英語教師の相談に乗ることがしばしばあります。とくに必死に、英語を教えねば、と思う真面目な人がそうなります。そこでアドバイスとして「簡単な日本語を使ってみれば?」と助言すると、しばらくして「生徒たちと仲良くなった」と笑・・・
手話の雑学24
これまでの議論から、手話の進化の歴史を見てみると、手話の第1段階は、聾児のいる家庭内での手話、家庭手話で、これを専門用語でhome signsといいます。わざわざ英語で覚える必要はありません。次の第2段階が聾学校内で習得する学校手話school signsです。そして学校手話が同窓生集団により進化したのが、第3段階の地域手話regional signsです。そして、この段階では、手話通訳者との接触・・・
手話の雑学23
手話は、日本語との接触が急激に増大し、日本語の影響を受けた手話語彙や文法が急増しました。それがいわゆる「日本語対応手話」であり、「日本英語」になぞらえるなら、「日本語手話」という言語変種を形成していることになります。よく似た表現ですが、「日本手話」ではないことに注意してください。この言語変種は手話の変種であって、日本語の変種ではないのですが、「日本語対応手話は日本語だ」という誤った認識の人もいます・・・
手話の雑学22
手話教育を考える上で、日本の英語教育の例が参考になります。というのは英語教育が日本で一番影響力のある言語教育だからです。英語の音声教育でもヒアリングに重きがあって、スピーキングは重視されていません。つまり「受け身」が中心で「発信」に力点が置いていないのが伝統的かつ現状の英語教育です。これが言語間の力関係ということなので、日本語と手話の力関係は当然、日本語優位です。 日本人は英語をほぼ全員が学習しま・・・
秋分 ─ 昼と夜が等しくなる日、その意味と文化
秋分(しゅうぶん)は、二十四節気の一つで、太陽が天の赤道を真東から昇り、真西に沈む日です。おおよそ毎年9月23日頃に訪れ、昼と夜の長さがほぼ等しくなることから、季節の大きな節目として古来より人々の暮らしに深く根ざしてきました。この日を境に、徐々に日が短くなり、本格的な秋が始まっていきます。天文学的には、秋分は「太陽黄経が180度に達する瞬間」を指します。春分と対をなすこの日は、北半球では昼と夜の長・・・
- カテゴリー
- コラム Articles
- タグ
- 季節
手話の雑学21
学校教育を終えた子供たちは社会へと出ていきます。聾教育の場合、義務教育である中等部をでると、高等部へ進学するか、普通高校に進学するかの選択になります。さらに進学する場合は筑波科学技術大学か、一般の大学に進学するしか選択肢がありません。つまり上に行くにつれて選択の幅は狭まり、その分、一般社会つまり健聴者の社会に参加していくことになります。当然、そこに「言語の壁」があります。仮に「手話を完全に習得」し・・・
手話の雑学20
聾学校が遠くにある場合、寄宿舎に入るか、父母による送迎しか選択の余地がありません。しかし寄宿舎の運営には費用がかかることもあり、生徒数が少なくなるにつれ、廃止が進んでいます。寄宿舎には同じような環境の子供が集まっているので、そこで子供同士のコミュニケーションが起こり、それが発達したのが手話だ、という「子供間伝承説」が一時期流行りましたが、その説だと寄宿舎以前には手話がなかったことになり、そして寄宿・・・




