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コラム Articles
モントレー水族館

Monterey。この町を代表する存在の一つが、世界的に有名な Monterey Bay Aquarium です。単なる観光施設ではなく、海洋研究、環境保護、教育活動の最前線に立つ水族館として知られ、多くの人々に「海を守るとは何か」を問いかけ続けています。この水族館が開館したのは1984年。もともとはイワシ缶詰工場だった建物を再利用して作られました。館内に入ると、まず驚かされるのが巨大な「ケルプフ・・・

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Monterey(モントレー)

カリフォルニア中部海岸の町、Montereyを訪れると、ときどき不思議な感覚に包まれます。そこは確かにアメリカ西海岸でありながら、乾いた陽光のカリフォルニアというより、むしろ北イギリスの古い文学の舞台のような空気をまとっているからです。海から流れ込む濃霧、灰色の空、岩に砕ける波、そしてどこか孤独な風景。それは、まるでWuthering Heights、日本語で『嵐が丘』の世界を思わせます。『嵐が丘・・・

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Pebble Beach(ペブルビーチ)

カリフォルニア州モントレー半島に位置する Pebble Beach は、世界でもっとも美しい海岸風景と名門ゴルフコースを持つ場所の一つとして知られています。切り立った太平洋の断崖、白い波、モントレーパインの森、そして霧に包まれる朝の空気――その風景は単なる高級リゾート地という言葉では表しきれません。ここには、自然と人間文化が長い時間をかけて重なり合った独特の静けさがあります。Pebble Beac・・・

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小満 ― 万物が「少し満ちる」季節

二十四節気の一つである「小満(しょうまん)」は、毎年およそ五月二十一日頃から六月五日頃までを指します。春から初夏へと移るこの時期、日本列島は柔らかな陽光と瑞々しい緑に包まれます。小満という名前には、「万物が次第に成長し、少しずつ満ち始める」という意味があります。秋の収穫ほどの「満」ではありません。しかし、田畑の苗が育ち、人々の心にも「今年も無事に実りへ向かっている」という安堵が生まれる、静かな充足・・・

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Carmel(カーメル)

カリフォルニア州中部の海岸線を南北に貫く「17マイルドライブ」を抜けると、霧の向こうに静かに現れる町があります。そこが、太平洋沿いの小さな宝石箱とも呼ばれる Carmel-by-the-Sea です。一般には単に「Carmel(カーメル)」と呼ばれていますが、その正式名称にある “by-the-Sea” が示すように、この町は海と芸術と静寂によって成り立っています。人口は四千人ほど。ロサンゼルスや・・・

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Big Sur River Gorge(リバー ゴージ)

カリフォルニア中部海岸の秘境として知られる Big Sur には、荒々しい太平洋の断崖風景だけではなく、山間部に隠れる静かな渓谷世界があります。その代表的な存在がBig Sur River Gorgeと呼ばれる一帯です。観光パンフレットでは海岸線の絶景ばかりが注目されがちですが、実際にこの土地を深く味わう人々は、むしろ山と川の静寂に心を奪われるといいます。 Big Sur River は、サンタル・・・

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Big Sur(ビッグサー)

カリフォルニア州中部海岸に位置する Big Sur は、「世界で最も美しい海岸線の一つ」と称される場所です。切り立った断崖と太平洋の青、霧に包まれる針葉樹林、そして人の営みを超えたような静寂が広がるこの地域は、多くの芸術家や旅人を魅了してきました。ロサンゼルスとサンフランシスコを結ぶ海岸道路 California State Route 1 (101)を走ると、その景観はまるで映画のワンシーンのよ・・・

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卯月朔日

新暦では四月といえば春爛漫の時期ですが、旧暦の四月は現在の五月頃にあたり、季節感としてはむしろ初夏に近い時期でした。そのため、卯月朔日は「春の終わり」と「夏の始まり」が重なり合う、どこか境界的な趣を持つ日でもあります。「朔日」とは月の始まりの日、新月の日です。古代日本では月の満ち欠けによって暦を定めていましたから、朔日は単なる一日ではなく、「新しい時間が生まれる瞬間」でした。夜空に月は見えません。・・・

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Hurst Castle(ハースト・キャッスル)

101を少し離れますが、太平洋を見下ろす丘の上に、まるでスペインの古城のような巨大建築があります。白い塔、地中海風の回廊、古代神殿のようなプール。現在は観光名所として知られる「ハースト・キャッスル」です。しかし、この城は単なる豪華邸宅ではありません。そこには20世紀アメリカの富、権力、メディア、夢、そして崩壊の物語が刻まれています。 この城を築いたのは、新聞王 William Randolph H・・・

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Morro Bay(モロベイ)

最近は日本でも知られてきている観光地がモロ湾Morro Bayです。国道101号線から少し海側へ入ると、突然、巨大な岩が海辺に姿を現します。青い空と太平洋を背景にそびえるその岩は「モロ・ロック」と呼ばれ、町の象徴として長く人々に親しまれてきました。カリフォルニア州中部に位置する港町モロベイは、この不思議な景観によって、多くの旅人の記憶に残る場所となっています。 モロベイの魅力は、華やかな観光都市と・・・

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Santa Barbara(サンタ・バーバラ)

カリフォルニア州南部の海岸線を北へたどってゆくと、ロサンゼルスの喧騒が少しずつ遠ざかり、空気が柔らかく変わってゆく場所があります。それが、Santa Barbaraです。スペイン風の白壁の建物、赤い瓦屋根、ヤシの木が並ぶ海辺の道。そして背後にはサンタ・イネス山脈が広がり、海と山が一体となった独特の景観を生み出しています。その美しさから「アメリカのリヴィエラ」とも呼ばれるこの町は、観光地であると同時・・・

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VenturaとTarzana(ベンチュラとターザナ)

Pacific Coast Highwayの中でも、海辺の町VenturaからLos Angeles方面へ向かう101号線のドライブは、単なる移動ではなく、一つの“風景体験”と呼びたくなる旅路です。Venturaの朝は、どこか柔らかな光に包まれています。正式にはSan Buenaventuraという名を持つこの町は、スペイン伝道所時代の歴史を残しながら、現在はサーフカルチャーと穏やかな海辺の生活感・・・

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Malibu(マリブ)

アメリカ西海岸を代表する風景のひとつに、青い海と白い波、そして断崖沿いを走る海岸道路があります。その象徴ともいえる場所が、カリフォルニア州のMalibuです。ロサンゼルス中心部から北西へおよそ50キロほど。太平洋沿いに伸びる海岸線に、高級住宅地、サーフィン文化、映画産業、自然保護区などが共存する独特の地域です。 日本では「セレブの町」という印象で語られることも多いのですが、実際に訪れると、それだけ・・・

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再び米西海岸ドライブへ

連休も過ぎ、再びドライブ旅行記です。前回はサンディエゴからロスアンジェルスまでの、いわば南部海岸です。今回はサンフランシスコまでの北部海岸をドライブします。南部海岸はビーチがほとんどでしたが、北部海岸は磯が中心になります。それには理由があります。 まず、海岸地形の違いです。南カリフォルニア(LA〜サンディエゴ)はだいたい沈降海岸で、海岸線がなだらかです。そのため、砂が堆積しやすく、広い砂浜が形成さ・・・

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「五月雨」と「五月蠅い」

日本語には、季節の移ろいを繊細に映し出す言葉が数多く存在します。その中でも「五月(さつき)」を冠した表現には、単なる暦以上の意味が込められています。「五月雨(さみだれ)」や「五月蠅い(うるさい)」といった言葉は、一見すると無関係のようでありながら、日本人の自然観や感覚のあり方をよく示しています。 まず「五月雨」は、現在の暦でいう梅雨の時期に降り続く雨を指します。ここでいう「五月」は旧暦の五月であり・・・

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「五月病」という現代の民俗

日本で語られる「五月病」とは、正式な医学用語ではありませんが、新年度が始まってしばらく経った5月頃に、心身の不調を感じる状態を指す通称です。とくに学生や新社会人に多く見られ、意欲の低下、疲労感、不安、抑うつ気分などが特徴とされます。医学的にはAdjustment Disorder(適応障害)や軽度の抑うつ状態と関連づけて説明されることもあります。 なぜこのような現象が「五月」に集中するのでしょうか・・・

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五月の行事をめぐる民俗学的考察

ヨーロッパの五月の行事は、一見すると華やかな春祭りにすぎないように見えます。しかし民俗学の視点から読み解くと、その背後には人間の深層的な思考や社会構造が色濃く反映されています。May FairやMay Dayに見られる要素は、単なる娯楽ではなく「象徴の体系」として理解することができます。 まず注目されるのは、「季節の転換点」という位置づけです。五月は冬と夏のあいだ、いわば境界にあたる時期です。民俗・・・

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ケルトの祝祭、ベルテイン(Beltane)

ヨーロッパの5月の行事をさかのぼると、その源流の一つとして必ず言及されるのがBeltaneです。これは古代ケルト人が4月30日から5月1日にかけて行っていた祭りで、「夏の始まり」を告げる重要な節目でした。ベルテインの最大の特徴は「火」にあります。人々は丘の上などで大きな焚き火を起こし、その煙や炎によって家畜や人間を清めました。家畜を火の間に通すことで病気を防ぎ、繁殖を促すと信じられていたのです。こ・・・

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スカボロ・フェアとメイフェア―中世ヨーロッパの「集い」の文化

「フェア」という言葉から、多くの人が思い浮かべるのは楽しい祭りかもしれません。しかし中世ヨーロッパにおいてフェアは、単なる娯楽ではなく社会の基盤を支える重要な制度でした。その代表例がScarborough Fairです。 イングランド北部のScarboroughで開かれていたこのフェアは、13世紀から続く大規模な交易市でした。国内外の商人が集まり、布や香辛料、家畜などが取引される国際的な市場でもあ・・・

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端午の節句と立夏

今年は暦のめぐりあわせにより、端午の節句と立夏が同じ日に重なります。いずれも初夏の訪れを告げる節目ですが、その意味合いと背景をあらためて見つめ、さらに立夏に属する七十二候の細やかな自然観を重ねると、日本人の時間意識の奥行きが鮮やかに浮かび上がってきます。 端午の節句は、古代中国に由来する五節句の一つで、五月五日に行われます。本来は厄払いの行事であり、菖蒲やよもぎの強い香りによって邪気を祓う風習があ・・・

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