あたえる、の用法


あたえる

「あたえる」という語は普段よく使いますが、英語に訳す時はgive1つでは間に合いません。まず日本語の歴史を知りましょう。「あたえる」という言葉は古くから使われている動詞です。この言葉は、人や物、情報などを他人に提供する意味を持ちます。「あたえる」の語源は、漢字「与える」に由来します。漢字「与」は、もともと「共にする」「供給する」という意味があり、これが転じて「与える」として使われるようになりました。「与」という漢字は、中国の古典にも見られ、日本に伝わった後、日本語として定着しました。日本での用法の歴史として、古くは『万葉集』や『古事記』などの古典文学において「与える」が使われていました。これらの文献では、神々や天皇が人々に何かを「与える」という表現が頻繁に見られます。中世になると、平安時代から鎌倉時代にかけて、「与える」は日常の行為として広く使われました。この時期の文学作品や記録には、貴族や武士が部下や家族に何かを「与える」という記述が多く見られます。江戸時代になると、「与える」はさらに広く一般的に使われるようになりました。商取引や贈り物、奉仕など、さまざまな文脈で使われました。現代では、「与える」は日常会話やビジネス、教育など、さまざまな場面で使われています。特に、物質的な贈り物だけでなく、情報や感情を「与える」という意味でも頻繁に使われます。文化的背景: 日本文化では、人に何かを「与える」という行為は、感謝や敬意を表す重要な手段とされています。例えば、贈り物を通じて相手への思いやりを示すことは、日本の伝統的な礼儀作法の一部です。英語では次のように使い分けられています。

Give は一般的に「与える」「贈る」という意味で使われます。
She gave him a birthday present.
(彼女は彼に誕生日プレゼントをあげた。)

Supply は「供給する」「提供する」という意味です。特に必要なものを提供するニュアンスが強いです。
The company supplies water to the entire city.
(その会社は街全体に水を供給している。)

Award は「授与する」「与える」という意味で、特に賞や栄誉を与える場合に使います。
She was awarded the Nobel Prize.
(彼女はノーベル賞を授与された。)

Present は「贈る」「与える」という意味で、正式な場面や特別な贈り物を渡す場合に使われます。
He presented her with a bouquet of flowers.
(彼は彼女に花束を贈った。)

Offer は「提供する」「申し出る」という意味です。相手に何かを提案するニュアンスがあります。
She offered him a cup of tea.
(彼女は彼に紅茶を提供した。)

Provide は「提供する」「供給する」という意味で、特定の目的や必要に応じて何かを与える場合に使われます。
The school provides free lunch to all students.
(その学校は全ての生徒に無料の昼食を提供している。)

このように、場面においてうまく使い分ける知識が必要になります。Awardは日本で「アワード」が広がっていますが、正しくは「アウォード」です。

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