小雪(しょうせつ)
小雪(しょうせつ)は、二十四節気の一つで、11月22日頃から始まります。この時期は、雪がちらほらと降り始める頃を指し、まだ本格的な寒さが訪れていないため、降る雪も少量です。毎度のギャグで申し訳ないのですが、小雪と書くと女優さんと誤認されるのは、伝統が薄れたようで、寂しい気がします。小雪の意味はその名の通り、初雪が降り始める時期を表しています。この節気は古代中国の農業暦に由来し、日本にも伝わってきました。二十四節気は、太陽の軌道上の位置によって1年を24分割し、それぞれの季節の節目を分けたものです。小雪の時期には、いくつかの行事やイベントが行われます。11月23日は「勤労感謝の日」であり、古くは「新嘗祭(にいなめさい)」として、天皇が新穀を神殿に供え、自らも食することで収穫への感謝を表す儀式が行われていました。また、11月29日には「酉の市」があり、商売繁盛や家内安全を祈願するために熊手を買い求める人々で賑わいます。正確には今年の酉の市は11月5日が一の市、 17日が二の市で、29日は三の市です。昔から、三の市まである歳は火事が多いとして、火の用心を心掛けます。小雪の頃には、旬の食材が豊富にあります。ブリやホタテなどの魚介類が美味しい季節です。また、柑橘類も甘くなり、早生みかんから普通のみかんへと変わっていきます。野菜では、大根や蓮根が旬を迎え、鍋料理やサラダに最適です。「小春日和」という言葉は、小雪の頃の温かく穏やかな日を指します。旧暦10月(新暦では11月から12月初旬)を「小春」と呼び、この時期の晴天を「小春日和」と言います。小雪の時期は、冬の訪れを感じながらも、まだ穏やかな日々が続く季節です。小雪の時期の七十二候は次のようになっています。
初候:虹蔵不見(にじかくれてみえず):
11月22日~11月26日頃。虹を見かけなくなる時期です。曇り空が多くなる頃で、陽射しが弱まり、虹を見ることが少なくなります。 見ることができても、夏の空のようなくっきりとした虹ではなく、ぼんやりとすぐに消えてしまいます。
次候:朔風払葉(きたかぜこのはをはらう):
11月27日~12月1日頃。北風が木の葉を吹き払う時期です。「朔風」(さくふう)とは、北風・木枯らしのことです。「朔」は北を意味する漢字の1つです。また「朔」は月と太陽の視黄経が等しくなること、また、その時刻のこと、つまり新月の状態のことも意味します。旧暦において1日のことを朔日(ついたち)と言いますが、旧暦は月を起点として新月を1日としたからです。
末候:橘始黄(たちばなはじめてきばむ):
12月2日~12月6日頃。橘の実が黄色くなり始める時期です。古代、常世の国から田道間守が持ち帰ったとされるのが橘です。常世の国とは不老不死の理想郷のことで、橘がそれほど素晴らしいと思われていました。橘は古くから日本に自生していた、日本国内の柑橘系で唯一の野生種です。古事記や日本書紀の中に登場する不老不死の実は橘だとされています。橘姓もあり、立花は字を変えた姓と言われています。
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