うったえる、を考える


訴える

「うったえる」という語は、最近では訴訟の意味で使われることが多いのですが、それだけ世の中が殺伐としてきたともいえます。
「訴える」は、日本語の古い動詞で、「訴(うった)う」という形が原型です。この言葉の語源は、中国語の「訴(そ)」に由来します。漢字の「訴」自体は、「言う」や「告げる」という意味を持ち、何かを言い表す、特に不平や不満を表現するという意味合いが含まれています。歴史的用法の変化は、平安時代には、「訴う」という形で使われ、宮廷や公的な場面での告訴や請願を意味しました。この時期には、主に法的な文脈で使用されていました。
鎌倉時代から室町時代にかけて、「訴える」は法的な文脈だけでなく、広く日常生活の中で使われるようになりました。不平や不満を伝えるだけでなく、助けを求める意味でも用いられました。
江戸時代には、「訴える」はさらに広範な意味を持つようになり、文学作品や詩の中でも見られるようになりました。個人的な感情や考えを強く表現するために使われることが増えました。今日では、「訴える」は法的な訴訟を起こす意味だけでなく、感情や意見を強く表現する際にも使われます。例えば、「環境保護の重要性を訴える」や「自分の無実を訴える」など、様々な文脈で使用されます。意味の広がりをまとめると、法的な訴訟、感情や意見の強調、助けを求めるに分類できます。

「訴える(うったえる)」に相当する英語表現は状況に応じていくつかあります。Legal Contexts(法的文脈)では、Sueが法的な訴訟を起こす際に使います。例:He decided to sue the company.(彼はその会社を訴えることにした)。まあFile a lawsuitでは法的手続きを指します。例:She filed a lawsuit against the contractor.(彼女はその請負業者を訴えた)。専門手kな表現ですが、英語の報道ではよく出てきます。Expressing Feelings or Needs(感情や必要性を表現する文脈)では、Appealがよく使われます。感情や意見を強調する際に使います。例:He appealed for support.(彼は支援を訴えた)が多いのですが、Complainは、不満や不快感を表現する際に使います。例:She complained about the noise.(彼女は騒音について訴えた)が使われます。文句を言う場合も「訴える」という語を使うわけです。そしてSeeking Help(助けを求める文脈)では、Pleadという馴染みのない語が使われます。助けを求める強い感情を表現する際に使います。例:He pleaded for mercy.(彼は慈悲を訴えた)。またCall forがよく使われます。要求や必要性を強調する際に使います。例:They called for action.(彼らは行動を訴えた)。こういう熟語動詞は覚えなくてはならないので、なかなか大変ですが、一方では、アメリカの文章にはよく登場するので、よく文脈を考えて、訳す必要がありますが、反対に英語表現にする場合は慎重にしないと、誤解されたり、前置詞を間違うこともあるので、要注意です。call forという表現は、「何かを強く要求する」や「必要とする」ことを意味します。「要求する、必要とする、予測する、集会や行動を呼びかける、電話をかける」、など広い意味があります。

2024年12月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

コメントを残す