大津波の影響
思いがけぬ大津波で被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。日本は10年前の東北大震災の記憶もあり、かなり慎重な対応でした。気象庁も想定外の事象で苦労されたことと思います。
私見ですが、この津波は悪いことばかりでなく、別の効果ももたらすであろうと思っています。今回の大津波はいわば太平洋という大たらいを揺らしたようなものですから、たらいの縁は波が大きくなり、環太平洋の湾岸の津波は想定外に大きかったといえます。もう1つの効果は海底から揺れたので、深海と浅海がかき回され、海中の模様が大きく変わったので、その影響が出てくると予想されます。まず深海の冷たい水と浅海の暖かい水が混ざったことで全体的な海水温がわずかに下がるだろうと予想されることです。これは風呂の湯をかき混ぜるのと同じで、表面の熱い湯が冷めます。
現在の気象の変化の原因は例のエルニーニョ、エルニーニャなどの温水塊が台風の源となる低気圧を発生させているのですが、それがなくなると台風の発生確率が減るかもしれません。
また海流が変わる可能性があり、漁場が変わる可能性もあり、豊漁になるか不漁になるかは予想がむずかしいのですが、海水がかき混ぜられることで水中の酸素量は増えるので、プランクトンの発生は促進されると予想され、豊漁の可能性も期待がもてます。
海水温の下降は現在問題となっている地球温暖化の速度を遅くする可能性もあります。温暖化で問題になっているのは大気の温度上昇なので、巨大な海が冷却すれば温度は一時的に下がるはずです。冷却水の温度が下がるので冷却効果は上がると予想されます。
一方、海上に浮遊するプラスチックはどこへ行くでしょうか。ハワイ沖とされているゴミの集積場は拡散されるでしょう。また海底に沈んだマイクロチップは海中に上昇してくるでしょう。魚が食べる確率は増えるかもしれませんし、一方プラスチックを食べるバクテリアの活動は盛んになるかもしれません。
これらの現象を現状のコンピュータでは計算できません。またデータが大きく変わるので今までの気候変更計算モデルでは対応できない可能性もありますから、新たなモデル構築も必要になってくるでしょう。テレビ報道では火山灰の影響、軽石の影響などネガティブな影響を強調して報道していますが、物事には必ず裏と表、良い面と悪い面があるものですから、必ずしも被害だけでなく恩恵もある、というのが私見です。
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