ダーウインの日
2月12日はDarwin Dayです。ダーウインは進化説で有名ですが、その内容を説明できる人は案外少ないです。「人間はサルから進化した」程度の認識の人が多いと思います。そもそもダーウインは地質学者であったことをごぞんじでしょうか。
ダーウインの仮説は「適者生存・自然淘汰(自然選択)・性淘汰(性選択)・生存競争・突然変異」の5つの仮説です。その実証としてガラパゴス島を探検しました。彼が有名になったのは、キリスト教世界において、生物は神が創成したというのが常識だった欧米に衝撃を与えたからです。今でもアメリカには進化説を否定する人々がかなりいます。宗教的信念だけでなく、科学的に疑問をもつ人々もいます。それらのうち代表的なものをご紹介しましょう。(https://oggi.jp/98661)
【1】カンブリア爆発が説明できない
進化は一定速度で物凄くゆっくり(時に数千万年をかけて)進むとされており、カンブリア紀(5億4200万年前から4億8800万年前)に、生物の種類が1万種から30万種へ突然増加している現象、「カンブリア爆発」を説明できない。
【2】コピー・ミスで進化するのか?
突然変異という遺伝子の「コピー・ミス」によって親と違った子供が誕生することになっているが、コピー・ミスを繰り返した結果、優れたものに進化しているのはおかしい。
【3】不利な形質も残っている
必ずしも生存に有利な形質が選択されて、今に残っているわけではない。
【4】中間段階の化石が未発見
魚と両生類、爬虫類と鳥類あるいは哺乳類などの古い種と新しい種とを結ぶ中間段階の化石は実は見つかっていない。
【5】長期間進化してない生物がいる
「生きた化石」と呼ばれるシーラカンスやカブトエビをはじめ、何億年以上もの間ほとんど進化していない生物がいるのはおかしい。
【6】突然変異の仕組みが説明不足
「突然変異」がなぜ起こるのか謎。突然って何? 偶然?
いかがでしょうか。これらの疑問は進化論の「欠陥」であって、進化論そのものを否定しているわけではない、という考え方もあります。進化論は1つの思想であり、これをダーウィニズムといいますが、新ダーウィニズムという思想もあります。キリスト教側からの反ダーウィニズムというのもあり、まだ完全な解決が済んでいない仮説です。アメリカ人を非科学的と非難するのも間違いなのです。
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