コーンビーフ corned beef
4月6日は満月で大安のめでたい日です。年度初めでもあり、何かを始めるにはよい日だと思います。
1875年の4月6日にコーンビーフの容器のあの独特の台形の形が特許登録されたことから「コーンビーフの日」になりました。アメリカ人のArthur A.Libby氏とWilliam J.Wilson氏の二人によって特許申請されました。この形になったのは効率よく肉を詰めるためだそうです。
SPAMという缶詰も有名ですが、これは豚肉のハム(腿肉)の缶詰であり、1930年代から普及し始めたものです。これを真似た沖縄の「わしたポーク」というのもあり、名産品の1つになっています。
コーンビーフというので、トウモロコシを連想する日本人が多いのですが、実はcornというのは穀類の粒すべてを表す英語で、corned beefは牛肉を岩塩粒に漬けたものです。岩塩は穀類ではないのですが、原義の粒という意味からきています。
トウモロコシがヨーロッパに入ったのはスペイン人によるアメリカ大陸進出の結果です。スペイン人はtomato, potato, tobaccoを持ち込み、名前がわからなかったので、適当にo-a-oという母音に適当な子音をつけて命名しました。本来はトマト、ポタト、トバコと発音していたのですが、日本に入ってきた時に音が今のように分かれてしまいました。トウモロコシは同じようにヨーロッパに入ったのですが、その時、穀類とみなされcornということになりました。その後、英語では穀類をgrainという言い方もあるため、cornはトウモロコシという形で固定化されました。日本ではコーン、トウモロコシ、トウキビなどいろいろな名前になっています。トウモロコシは、日本では黄色が普通ですが、欧米ではカラフルというか、いろいろな色が混じっているのが普通です。こちらが原種に近いとか。日本のトウモロコシは例によって改良が進み甘みが強いものになっています。
コーンビーフの肉は日本では挽肉が多いのですが、アメリカのものは挽いていない肉のものもあり、こちらが原型だそうです。
コーンビーフをスライスして、フライパンで焼いたものをライ麦パンに挟んだサンドイッチをルーベンサンドイッチといい、アメリカではポピュラーなものです。コーンビーフではなく、パストラミのこともあり、他にスイスチーズやザワークラウトなどを挟みます。ロシアンドレッシングが入ります。日本ではあまりみかけませんが、一部で販売しているそうです。興味がおありでしたら、それぞれの食品を調べてみてください。けっこうボリュームのあるアメリカ的なサンドイッチです。
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