カニの日


かに座

6月22日はカニの日だそうです。どういう語呂合わせかと調べたら、かなり凝っています。日付は星占いにおいて「かに座」の最初の日が6月22日であることと、50音で「か」が6番目、「に」が22番目で当たることからで、「かに道楽」が1990年(平成2年)に制定したのだそうです。ちなみに2月1日は「かに看板の日」、6月を除く毎月22日は「カニカマの日」になっているそうです。「カニカマの日」は6月22日が「かにの日」なので、本物のかにへ敬意を表して除いているとのこと。日本的ですね。また、国民の祝日「敬老の日」に由来して、9月の第3月曜日は「海老の日」になっているそうです。(https://zatsuneta.com/archives/106221.html

カニの英語はcrabです。クラブなので、clubと同じになります。そのせいか、カニをわざわざ英語にすることは少ないようで、カニ・サラダといいますが、クラブ・サラダという言い方は珍しいと思います。

上記の「かに座」は英語だとcancerです。この英語は癌と同じ語です。これは語源として、crabはゲルマン語から来ており、ラテン語のカニがcancerになったことが元になっています。医学用語の癌がcancerなのは、腫瘍が蟹の足のように広がっているからだそうです。かに座の方はギリシア・ローマの神話が起源になっているので、ラテン語がそのまま使われています。その物語はゼウスの子、勇者ヘラクレスは、誤って自分の子を殺した罪を償うため、12の冒険を行うことになりました。そのうちの1つがヒュドラー退治です。化け蟹カルキノス(ギリシア語) は最初はヘラクレスとヒュドラーの戦いを見ていたのですが、ヒュドラーが形勢不利になったため、飛び出してヘラクレスの足を挟みました。しかし彼はカルキノスを振り払い踏みつぶしてしまいました。一部始終を見ていた女神ヘラは、勇敢なるカルキノスを哀れに思って、天に上げて星にしたのだそうです。別のパターンではゼウスの妻である女神ヘラは、ゼウスの愛人の子であるヘラクレスを快く思っておらず、巨大な化け蟹を使いに出しました。化け蟹ははさみでヘラクレスの脚を切ろうとしました。しかしヒュドラーとの格闘中の彼は、まったく気づかずに化け蟹を踏み潰してしまいました。この捨て身の勇気を認められ、化け蟹は天に昇りかに座となったそうです。

このカニは今のカニではなく、ザリガニの方だったようです。古代は水生の甲殻類一般をさす語だったようです。星の集まりを図形として認識するのはかなり自由な面があります。神話の方も後付けの面が大きいのでしょうが、ロマンというのはそういうものでしょう。

同じくイメージの自由ということでいえば、月の黒い部分を日本では兎が餅をついている、と読み取りますが、南ヨーロッパではカニと読み取っている国が多いです。緯度や軽度が変われば見え方も違いますから、ライオンやワニという国もあれば、髪の長い女性とか、ヒキガエル、ロバなどいろいろあります。月は地球に対して常に同じ面を見せていますから、地域差がでるわけです。(https://happy-seed0327.com/smile/moon-pattern-world.html)星座も同じです。

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