弱形と縮約4



英語の縮約の特徴の1つとして「語尾の子音と語頭の母音が接着する」というのがあります。もっと単純化すると、英語は母音だけを発音するのは苦手で、母音を連続して発音できない、ということです。日本語ならAOI(青いなど)は何の苦も無く発音しますが、英語話者には結構難しいのです。反対に子音連続は日本人には苦手で、strikeでは子音に全部母音を補うことでストライクのようにしないと発音できません。

This is a pen.の例でいえば、is aをイズアと日本英語では発音しますが、英語ではizaのようにしか発音できません。さらにisのiとThisのsもくっついてthisisaが1語のように発音されて縮約されます。結果としてthisisaで1拍、penで1拍というリズムになります。このリズムがわかってくると、This is a pen.でもIt is a pen.でも同じリズムで、He is a boy.も同じリズムであることがわかってきます。そのリズムが習得できると、こういうbe動詞の文の聞き取りが同じパターンなので、ある程度予想しながら聞き取れるようになります。そこで同じようなリズムの文をいろいろ練習する方法がパターンプラクティスと呼ばれている練習法で、欧米の言語学習に共通する話し言葉の学習法です。これは先生の後についていう方法でも、テープレコーダでも、同じことなので、昔流行ったLL学習法の基本となっています。

母音が語頭になっている語はたくさんありますが、in, on, at, ofなどの前置詞はその前にくる動詞や名詞の語尾の子音と結びつきやすいです。また動詞や名詞の多くが語尾子音になっていますから、英語には動詞+前置詞や名詞+前置詞の組み合わせでは、子音と母音の結合が多く見られます。日本英語ではこれらの組み合わせを強形で考えていますから、put onならプット・オンのように発音しますし、そういう音が来ると予想しています。しかし英語話者は話し言葉として結合形で発音しますから、日本英語の人には「予想外」の音が聞こえ、聞き取れないという現象が起きます。原理は簡単なので、音の連結があることを意識して、実際の音を何度か聞けば、すぐに聞き取れるようになります。そのためにはまず書き言葉と話し言葉は違うもの、ということを理解しなくてはなりません。「学校英語と生の英語」ということで薄々わかっていることなのですが、改めて確認することが第一歩です。

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