英語リスニングのコツ


英語授業

英単語のアクセント・パターンとして「後ろから2番目の音節にアクセントが置かれる」のが典型的である、という法則を知ってから、英語を聴くと、何となく強く聞こえる個所と弱くて聞き取りにくいところがあることに気が付きます。簡単な説明としては、聞いてほしいところが強調され、大した意味がないところは弱く発音します。つまり聞こえたところから、全体の意味を類推していけば、全体が理解できるようになります。ここが書き言葉と話し言葉の違いでもあります。実は書き言葉でも意味が重要な語と文法的に必要なだけで、意味はたいして重要でない語があります。意味が重要な語がいわゆるキーワードです。このキーワードがうまく見つけられるようになると、文章の速読ができるようになります。一般的には重要度は動詞>名詞の順です。日本語は名詞中心なので、英語を動詞理解から練習すると意味が正確かつ速くなります。意味の中心が名詞か動詞かによって言語のタイプが違うのですが、英語は書き言葉も話し言葉も動詞中心であることを知っておくと役に立ちます。

文法の時間にうるさくいわれるので、主語とか目的語を意識しがちですが、英語の場合、主語や目的語が代名詞であることがしばしばあります。I, you, he,  she, itといったいわゆる人称代名詞が使われます。話し言葉では、これらの人称名詞にアクセントが来ることはありません。書き言葉では省略されることはまずないですが、話し言葉では頻繁に省略されます。完全に省略されないまでも、縮約されてしまいます。動詞から類推できることが多いためです。文字を見ながら、聞き取りの練習している人から「どうしても人称代名詞が聞き取れない」という相談を受けることがありますが、「実は発音されていません」と説明すると、納得されることがよくあります。文字は書き言葉なので、話し言葉は文字通りには発音していないのです。そして書き言葉にはアクセントが示されていません。読む人が自分のアクセント・パターンで読むわけです。日本英語の人は日本語のアクセント・パターンで書き言葉を読んでいるわけです。英語の時間、みんなで声を揃えて英語の教科書を読んだ記憶がありませんか。なぜあんなことができたかというと全員が日本語のアクセント・パターンをもっているからです。そこからどのようにして抜けるか、が英会話の練習です。

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