短文定型文の記憶の有効性


おはようございます

入試問題対策であれば、英借文という技法も有効ですが、英会話など実用的な場面では、使用状況が限られるのと、即時性が求められるので、ゆっくり考えるのではなく、条件反射のようにやりとりすることが必要です。そのためには、限られた数の定型文を繰り返し訓練することで、「何も考えずに」口から出てくるようにする必要があります。一方で、聞き取りも、いちいち解析して解釈する必要はなく、状況が大体わかればよいのです。

たとえば「おはようございます」のような挨拶文は答えもGood Morning.と決まっていますし、特別な業界を除いて、通常は朝の挨拶ですから、出会った時にこちらから言ってもいいし、相手から言われたら即時返します。ただ英語の場合、少しだけ注意しなければならないのは、アクセントの位置です。日本語では挨拶はそのまま返しますが、英語ではアクセント位置が変わります。Good Morning.でいえば、最初に言う方がmorningにアクセントを置き、言われた側はgoodにアクセントを置くという慣習があります。このアクセント変更は挨拶文すべてに適用されます。Thank you.でも返す時はyouにアクセントを置きます。You are welcome.でも勿論いいのですが、簡単に同じ表現のアクセント位置変更で返事をしたことになります。これはルールがわかっていても、なかなか反射的に変換できないので、しっかり訓練する必要があります。昔、How are you?に対して、I’m fine, thank you, and how are you?とyouにアクセントを置くような練習をしたことがある方も多いでしょう。これも同じルールに基づいています。

一応、こうした習慣はありますが、間違っても問題はないことも付記しておきます。

こうした条件反射を作るためには、まず日本英語から離れる訓練をしないといけません。定型文はカタカナで覚えるのではなく、「生の英語」を模範にすべきです。日本英語でもないよりはマシですが、やはり違和感があります。実例文は昔と違い、あちこちから簡単に得られます。もし翻訳機を持っていれば、普段使う機会はないと思いますが、翻訳機の出す音声は生の英語ですから、それを先生にして真似ればいいのです。時間がある時、ちょっとずつ訓練すればいいわけです。訓練なので一度に集中的にやるよりは、少しずつの毎日の積み重ねが重要です。スクールより安いです。

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