阪神・淡路大震災
1995年1月17日に阪神淡路大震災が起こりました。もう29年になります。日本は震災が多い国なので、1923年の関東大震災など甚大な被害があった有名な震災がありますが、この阪神淡路大震災は大都会の震災の様子がテレビのリアルタイムで報道された点がそれまでと大きく違うと思われます。朝のニュースで、あちこちで火災が起き、高速道路が大きく崩れ、落ちそうになっているバスなどの映像はとてもショッキングでした。新聞などの写真と文字による報道よりは、テレビの動画の方がはるかにインパクトがありました。
阪神淡路大震災の後に、2011年3月11日の東日本大震災、そして今回の能登半島地震と大型の震災がテレビで報道されました。その間にも、新潟や熊本などでも大きな地震があり、被害状況がリアルタイムで報道されました。
地震だけでなく、火山の噴火、土石流、水害など、毎年と思えるほど災害があり、日本は災害の多い国です。その分、人々も防災意識は高く、準備もできており、災害が起きると、すぐに救援体制が敷かれ、支援も広がっていくのは日本の特徴といえます。諸外国では災害があると、強奪があり、強い者だけが生き残るというサバイバルが多いのですが、日本は助け合いがあり、いい意味でも忖度からの「よりひどい被害を受けている人」に対する同じ被害者が他者を労わる精神も養われています。外国の識者からは、これが民度だと賞賛する声も聴かれます。これは日本人がもっと誇りに思っていいことでしょう。被害はない方がいいに決まっていますが、そういう災害に対する生き方とか姿勢は自然にできるものではなく、負の面ばかりではない、ということもいえると思います。
正月元日の地震の翌日に羽田空港での航空機衝突事故で、乗客が全員無事で退避できたことへの海外の反応は興味深いです。乗員の訓練の成果もありますが、何より乗客の対応が日本的でした。諸外国が理想として真似しようとしても、なかなかできないことなのです。海外で飛行機をいろいろ利用した経験からすると、たしかに日本の国内航空であったことが「奇跡」を起こしたことは実感できます。
防災は「自助、共助、公助」というスローガンが理解できるのも日本だけでしょう。
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