己巳の日
3月5日は旧暦だと「己巳(つちのとみ)の日」になり、60日に一度の金運の日です。似たような字が並ぶので、印象も強いかもしれません。干支は十干と十二支からできています。エトと読むのは兄(え)と弟(と)の組み合わせ、という意味で兄が陽、弟が陰であり、陰と陽、そして五行である木、火、土、金、水との組み合わせが10種類あります。木(き)に兄(陽)でキノエ、木に弟(陰)でキノト、というように、五行に陽と陰を組み合わせていきます。1週間が日月火水木金土となっているのも、日が太陽、月が太陰、火が中陽、水が中陰、木が小陽、金が小陰、土は陰陽の中和、という配列であり、曜日は五行と陰陽と大中小を組み合わせている、ということも知っておくと、旧暦のしくみを知るのに便利です。この原理が日本語の惑星の命名にも使われていることも知ると、その意味がわかってきます。十二支の方は誰もが知っているので説明を省略します。十干はキノエ、キノトのような和名に対して漢字が配分されています。それが甲(キノエ)、乙(キノト)、丙(ヒノエ)、丁(ヒノト)、戊(ツチノエ)、己(ツチノト)、庚(カノエ)、辛(カノト)、壬(ミズノエ)、癸(ミズノト)です。わからなくなったら、ワープロで和名を打つと漢字が出てきます。
五行説では木は火を生み、火は土を生み、土は金を生み、金は水を生み、水は木を生む、という循環論になっています。この因果関係はなんとなく理解できるのではないでしょうか。そこで「土が金を生む」というところから、己は土の陰で次は金ですから、金(かね)を生む、ということになります。蛇が金と関係することは聞いたことがあると思います。財布に蛇の皮を入れておくと金が溜まるという話もあります。そこで己と巳の組み合わせは最高に金を生む、というわけです。十干は10日、十二支は12日で1周しますから、それぞれ10日、12日に一度はやってきます。しかしその組み合わせは60日に一度です。信じるか、信じないかはあなた次第、ですが、元々金運というのも迷信といえば迷信ですから、違いはありません。宝くじに当たるかどうかも運次第です。もっとも、この日は誰にも平等ですから、運は誰にもあることになります。それは宝くじにもいえることで、誰にも1枚について当たる確率は平等です。多く買えば当たる確率が上がることは確かですが、0.00001%と0.00002%ではさして違いはなさそうです。それでも多くの人が宝くじを買うのは、科学的根拠ではなく、運試しですから、何を信じてもかまいませんが、干支を信じるのも1つの方法です。この日は金運の日ということで、銭洗い弁天の参拝者が増えるそうです。弁天様は弁財天という芸術と財運の神様ということになっていますから、その神様にお願いするのに、弁天様の使いといわれている蛇にお願いすると、きっと叶えてくださる、とう信仰です。ちなみに今年の己巳の日は1月6日、3月6日、5月5日、 7月4 日、9月2日、 11月1 日、12月31日です。11月1日は金曜日なので、さらによいかもしれません。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
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