六三三四制はいつまで?旧制はなぜ止めた?


進路

現在の六三三四制は1947年の教育基本法、学校教育法、そして1949年の国立学校設置法によって既存の高等教育機関および帝国大学を併合して各地に新制国立大学が作られたもので、中等教育機関は新制高等学校へと昇格し、小6・中3・高3・大4制がとられ義務教育の範囲が小学校と中学校にまで拡充され9年間となり、強力な単線型教育に改められました。

旧制の学校はいろいろな制度が複雑に絡んだ形式で、今でいう選択の多様性がありました。多岐的になっていて、戦前の教育課程をまとめると、概ね初等、中等、高等、最高学府の4段階からなっています。

就学前教育機関
幼稚園(1〜3年制)3歳〜

初等教育機関
1. 小学校尋常科(6年制及び3年制) 6歳〜
2. 東京聾唖学校(4年制)9歳〜(新規入学)8年制10歳~
3. 東京盲学校(5年制及び6年制)10歳~

中等教育機関
1. 小学校高等科(2年制及び3年制)12歳〜3年制
  ※女子のみ(1年制及び2年制)
2. 実業学校予科(2年制)12歳〜
3. 実業学校乙種(3年制)12歳〜
4. 実業学校甲種(3年制)14歳〜
5. 実業補習学校(3年制)12歳〜
6. 高等女学校(4年制及び5年制)12歳〜 
7. 中学校(旧制)(5年制)12歳〜
8. 7年制高等学校(旧制)尋常科(4年制)12歳〜
9. 徒弟学校(1〜4年制)12歳〜
10. 実業学校甲種 研究科(年限不定)17歳〜
11. 高等女学校 専攻科(年限不定)               18歳〜

高等教育機関
改正高等学校令により1919年(大正8年)から高等学校入学資格が中学校第4学年修了となり、場合により中学校第5学年に在籍せず16歳以上から高等学校への入学が可能となった。

  1. 師範学校4年制)15歳〜 なし
  2. 女子高等師範学校(4年制)16歳〜
  3. 師範学校二部(1〜2年制)16歳〜
  4. 専門学校(3年制) 医学科(4年制)17歳〜          
  5. 大学予科(2年制)17歳〜
  6. 高等学校高等科(3年制)16歳〜
  7. 高等師範学校(4年制)17歳〜
  8. 女子高等師範学校 研究科(1〜2年制)20歳〜
  9. 師範学校二部 専攻科(1年制)18歳〜
  10. 専門学校 研究科(年限不定)20、21歳〜

最高学府
1. 帝国大学(3年制)医学科(4年制)19歳〜
  東京、京都、北海道(札幌)、東北(仙台)、名古屋、大阪、九州(福岡)、
  台北(台湾)、京城(朝鮮)に設置
2. 医科大学(4年制)19歳〜
  千葉、岡山、金沢、長崎、新潟、熊本、名古屋、大阪【公立】、京都【公立】
3. 商科大学(3年制)19歳〜
  東京、大阪【公立】[注 6]
4. 商業大学(3年制)19歳〜
  神戸
5. 工科大学(3年制)19歳〜
  旅順
6. 工業大学(3年制)19歳〜
  東京、大阪
7. 文理科大学(3年制)19歳〜
  東京、広島
8. 大学院(年限不定) 22、23歳〜
  東京、京都、東北(仙台)、九州(福岡)、北海道、京城、台北、大阪、名古屋

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