負債と借金
専門家はきちんと区別していますが、一般人に誤解ないし混同されることが多いのが負債と借金です。「負債は支払いをしなければならない義務や債務の総称であり、借金だけでなく、未払いの賃金や家賃なども含まれます。借金はお金を借りることや借りたお金のことであり、負債の一種です。」これが最もシンプルな説明です。負債は主に会社の財務状況を表す言葉であり、借金は個人の金銭問題を表す言葉として使われることが多いようです。負債は専門用語、借金は一般用語という解説も見られます。さらに専門用語の方には債務という用語もあります。「「債務」とは、「ある者が特定の者に対し、一定の行為(給付)をすることを内容とする義務」という意味の言葉です。分かりやすく言えば、お金を借りたものが貸し手に対し、そのお金を返済しなくてはならない義務などを指します。}(https://business-textbooks.com/saimu-saiken-shakkin/)「「負債」とは、「他から金品を借りて、その返済の義務を負うこと」という意味の言葉です。「負債」はまた、「会社が借りているお金や一時的に預かっているお金など、いずれ支払わなくてはならないお金」という意味合いもあります。会計用語で、企業が第三者に対して負う金銭上の負担を指します。」(同)この説明で重要なことは「いずれ支払わなくてはならない」ものが含まれていることです。一般の人はたとえばクレジットカードやローンなどは負債と考えていないのではないでしょうか。また経営者の中には、銀行からの融資を「自分の金」と誤認している人も時々います。「「債務」と「借金」の違いは、「借金」は「債務」の一種であるという点にあります。「借金」はお金を借りることのみを指しますが、「債務」はそれとは違い、品物の引渡しなども含むようになっています。一方、会計用語として会社の「借金」を表したものが、「負債」になります。」(同)これは借金と債務の違いも明確に説明しています。誤解のないように付け加えますが、会計では「借入金」という科目もあり、借金のことですから、会計で借金という用語を使わないということではありません。さて、最近、「国の借金」という表現がマスコミを中心に流されていますが、これは嘘というかプロパガンダだという解説もあります。「国民1人当たりおよそ778万円の借金を抱えている計算になる」という報道が問題です。「国の借金」とは、「日本国家の借金」ではなく、あくまで「日本政府の負債であり、一般用語を使ってごまかそうとしているということです。(中略)そもそも、日本国の借金とは「対外負債」を意味している。すなわち、日本国が外国に負っている借金だ。」(https://net.keizaikai.co.jp/5451)この解説の意味をわかっている国民はごく少数だと思われます。さらに「対外負債は、実に362・3兆円に及ぶ。(中略)同時点の日本国の対外資産は、何と636・9兆円にも達している。結果的に、わが国の対外「純」資産は274・6兆円と世界最大である。」(同)です。「そして、日本政府の負債は100%が日本円建てであり、かつ「債権者」のほとんどが日本国民だ。」(同)ということがさらに重要です。
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