成人の日
今年は1月13日が成人の日です。以前は1月15日に固定で、祝日でしたが、連休を増やそうという変な政策で第2月曜日にシフトされました。成人の日は、20歳になった若者たちが成人として認められることを祝うための日ですが、最近は成人の年齢が18歳になったため、過渡期はいろいろ混乱が起きています。成人の日の起源は1948年にさかのぼります。この年に、当時の内閣が「成人の日」を制定しました。なぜ1948年かというと、第二次世界大戦後、日本社会は再建と新たな出発を求めており、新成人たちに対して未来への希望を託す意味があったからです。そもそもが政治的理由であり、選挙権が与えられることから、政治家が力を入れています。各地の成人式に政治家が祝辞を述べたりするのは、票目当てなのが明白です。しかし若者にとって、おもしろい話であることがほとんどなので、誰も聞いておらず、もっぱら私語ばかり、というのは、政治家と国民が離反していることの象徴かもしれません。また地方によっては「荒れる成人式」として、有名な地域もあり、「通過儀礼」になっているケースもあります。もっとも、成人を祝う行事自体はずっと昔から存在しており、例えば奈良時代や平安時代の貴族社会でも、特定の年齢で成人になることが祝われていました。元服(もとはつく、げんぷく)は、日本の伝統的な成人の儀式の一つです。平安時代に始まり、主に男子が成人として認められるための儀式として行われました。元服の儀式では、男子は髪を切り、髷(まげ)を結い、烏帽子をつけ、成人の装束を身につけました。また、名前を改めることもありました。命名に上位の人をお願いすることがあり、それが烏帽子親で、それからは親子の契りを結ぶことになります。欧米のゴッドファーザーと同じしくみです。元服の年齢は一般的には15歳から20歳で、特に貴族や武士の子弟にとって重要な節目でした。この儀式を経て、男子は社会的にも成人として認められ、新たな責任を担うことが期待されました。女子の場合、元服に相当する儀式として「裳着(もぎ)」が行われていました。裳着は平安時代から江戸時代にかけて、主に貴族や武士の家で行われた成人の儀式です。この儀式では、若い女性が成人として認められるため、初めて裳(も)という衣服を着ることが特徴です。裳着の儀式は一般的に12歳から16歳の間に行われ、家族や親族が集まって盛大に祝いました。女性は美しい装束を身にまとい、髪も大人のスタイルに結い直されました。この儀式を経て、女性は社会的に成人として認められ、新たな役割や責任を担うことが期待されました。現代の成人の日はこれらの伝統を受け継ぎ、新しい節目を迎える若者たちを社会全体で祝い、励ます機会となっています。成人式に相当する欧米の習慣としてはdebut(デビュー)があります。地域により16歳であったり、18歳であることもあります。ラテン系諸国では15歳になるとキンセアニェラ(Quinceañera)という儀式があったり、ユダヤ教では、男子が13歳、女子が12歳になるとバル・ミツワー(Bar Mitzvah)やバット・ミツワー(Bat Mitzvah)の儀式が行われます。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
27 | 28 | 29 | 30 | 31 |