ルート66 ② Kingman


十三夜の月のイラスト

キングマンは予想より小さな町で、夕方にようやく辿り着き、予約した宿に入ってすぐ夕食にでかけました。こういう小さな町だと店が早く閉まることもあるからです。そして数少ないレストランの1つに入って、食事を始めたのですが、少し離れたテーブルには現地の人らしい老夫婦がいて、その老婦人がこちらをチラチラみながら、人差し指で目尻を上げる仕草をするのを見てしまいました。これは東洋人を蔑視する仕草です。1980年代の田舎には、まだそういう差別が残っていたのです。アメリカ在住の東洋人としては、中国人が一番多く、Chinoという仇名があります。日本人はJapですが、その見かけだけの区別は難しいので、ほぼchinoと呼ばれていました。日本でガイジンというのと似たような差別意識です。老婦人というのも意味があります。アメリカの社会言語学者によれば、もっとも保守的な言語行動や文化行動をするのは高齢女性という分析があります。つまり古い文化は高齢女性に残りやすい、ということです。

アメリカのモーテルでのカルチャーショックは「アメリカ人旅行者は朝が早い」ということです。朝6時出発というのは普通で、中には夜も明けないうちに出発する人も珍しくありません。典型的なドライブ旅行スタイルは6時チェックアウト、午後3時チェックインです。チェックアウトして近くで朝食です。早朝からやっているレストランも多く、朝からステーキも普通です。ステーキといっても夜食べるような脂っこいサーロインではなく、赤身です。またパンケーキも人気で、iHOP(International House Of Pancakes)という有名なチェーンがあります。日本にも上陸したらしいですが、現在はないそうです。日本で想像するより大きなホットケーキを何枚も注文し、チョコレートやいろいろなベリーソースなどが自由にかけられます。卵やベーコン、ソーセージも注文できます。朝からたらふく食べるのが旅先の楽しみだそうです。

一方で、普段はホットドッグやドーナツ、ベーグルだけという軽食や、シリアルとミルクだけなどの朝食をしている人たちなので、不思議に思えます。もっともシリアルもサラダボール一杯とか、砂糖やチョコがついたものが多いので、カロリーが少ないわけではありません。また頻繁にアイスクリームやキャンディ、ポテトチップス、M&M、チョコレートバー、バニラビーンズなどの間食をします。日本にも一部入っているので、食べた経験のある人もいるでしょう。そのアイスクリームもそのまま食べる人は少なく、必ずトッピングをします。スプリンクルというカラフルな砂糖の粒を地が見えないほど撒く人が多いです。

アメリカのケーキ類は「頭がキーンとする」ほどに甘いのが普通です。日本の甘さ控えめに慣れた日本人は「アメリカ、あるある」の1つです。アメリカ人はみんな太っているのも納得がいきます。日本人も滞米中に太る人がほとんどです。コカ・コーラなどの飲料にカロリーハーフが人気ですが、人気の理由が2倍飲めるから、というジョークがあるほど、飽食文化がアメリカ文化ということもいえます。

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