小雪


橘

11月22日から二十四節気の小雪(しょうせつ)に入ります。検索するとショウセツよりも女優の名前が先にでてきます。このジョークも霜降同様、天気予報で使われることでしょう。

この時期、昼間はそれほど冷えず、ときには春を思わせるような暖かな日になることがあります。このような日を「小春日和」といいます。小春とは春のことではなく、旧暦の10月をさし、初冬の穏やかで暖かい気候を春に例えて「小春日和」と呼ぶようになりました。小春日和は英語ではIndian Summerといい、秋や冬の暖かい日を指します。小雪の七十二候は次の3つです。

初侯:虹蔵不見(にじかくれてみえず)

蔵には潜むという意味があり、虹が見られなくなる頃という意味です。冬の日差しが弱まり、曇り空が多くなるこの時期は、虹が出たとしてもほんやりとしてすぐに消えてしまうので、くっきりとした虹はしばらく見られません。太平洋側の地域では、日差しのせいだけでなく、空気もカラカラに乾燥するため、水蒸気がなくなり、虹が見られなくなってしまうそうです。

次侯:朔風払葉(きたかぜ このはをはらう)

朔風とは北風のことで、木枯らしが木の葉を吹き払う頃という意味です。木枯らし1号は先日ありましたが、これから木枯らしが増えます。木枯らしが吹くたびに木々の葉が散ってしまいます。すっかり葉が落ちて枯れたように見える木を裸木という表現もあります。

末侯:橘始黄(たちばな はじめて きばむ)

橘の実が黄色く色づき始める頃。橘は古くから日本に自生している日本固有の柑橘類です。橘は葉が枯れることのない常緑樹で、永遠の象徴とされ、その実は不老不死の実として『日本書記』にも登場しています。平安京の頃から京都御所紫宸殿の南庭に植えられ、「左近の桜、右近の橘」と称され古くから珍重されてきました。その悠久性、永遠性が文化の永久性に通じることから、文化勲章のデザインにも採用されています。また氏や名前にもあります。弟橘媛(おとたちばなひめ)が有名です。

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