接合のさまざまな形態


接合

物を混ぜ合わせるのが混合なのに対して、混ぜ合わせるのではなく、ただくっつけて1つにすることもあります。これを付合というのですが、あまりなじみのない表現で、接合の方が一般的です。混合では1つになって元に戻すのは面倒なのですが、接合は物の形は元のままなので、簡単にはがして元に戻すことができます。役所や政治などの作業に突合(とつごう)というのがよく行われます。ある書類と書類を突き合わせて比較することをいいます。一般社会でも同じ作業をすることは多いのですが、突合という表現を使うことは少ないと思います。突き合わせるという意味では勘合というのがあります。勘合とは「(2つのものを)考え合わせる」という意味で、これが転じて2つの札を突き合わせて立証を行う証明書のことも「勘合」と呼ぶようになりました。日本史で習う勘合貿易(室町時代,勘合を用いて行なった日明貿易)で知られています。今では歴史用語としてしか使わないと思います。専門用語としては、吻合(ふんごう)というのがあり、一般用語としては何かがピッタリと合致するという意味ですが、解剖学では血管に関して、外科学の分野では手術に関して、用いられています。医学では縫合(ほうごう)というのがよく使われ、手術や外傷などによる傷口を縫(ぬ)い合わせることをいいます。咬合(こうごう、噛合とも書く)は歯医者で聞くことのある専門用語ですが、上の歯と下の歯とのかみ合わせのことです。

化学の世界では重合(じゅうごう)というのがあり、一種類またはそれ以上の単位物質の分子が二つ以上化学的に結合して、もとのものより分子量の大きい化合物をつくる現象を指します。建築や機械などの世界では嵌合(かんごう)という用語があり、軸と穴が嵌(はまり)り合っていることをいいます。機械部品の組み合わせを表すことが多いようです。政治の世界では野合という表現がよく使われます。組織などが何の原則もなしに一体化することを指しますが、別の意味として、正式な手続きを経ないで男女が関係をもつことを意味します。しかし近年は婚外の男女関係が多くなり、もう死語になったかもしれません。同じく政治の世界では整合が話題になります。整合というよりも整合性ということが多いのですが、論理が首尾一貫していることをいいます。これは性質なので、物と物の接着関係ではないので、接合とはいえないかもしれません。また配合は、複数のものを取り合わせること、あるいは取り合わせや特別な成分などを混ぜ合わせることという意味ですが、薬剤ではとくに調合と呼んでいます。違いは配合が複数のものを取り合わせること、特別な成分などを混ぜ合わせること、だけで単純に「混ぜただけ」という理解になります。色々なものを「配合」して混ぜた場合は成分はそのままの状態であるということです。調合は混ぜた結果、変化する、という点が相違点です。他にも1つになる状態を示す、投合(気持ちが互いにぴったり合うこと)、和合(異なるものが調和し、一致して存在すること)、交合 媾合、男女が交わること)など、日本語には一緒にする語彙が豊富にあります。

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