霜月神楽


神楽鈴

旧暦では本日から霜月に入ります。霜月は祭りが盛んな月です。今では新暦にそれらを移行しているので、先月に祭りがたくさんありました。その1つが新嘗祭でした。今ではあまり知られていませんが、一部地域では伝統を守っています。

霜月神楽(しもつきかぐら)は、日本の伝統的な祭りの一つで、主に秋の終わりから冬の初めにかけて行われます。地方によって異なる場合もありますが、一般的には新暦の11月から12月にかけて開催されます。霜月神楽は、特に北海道や東北地方で盛んに行われています。この祭りは、豊作を祈願し、五穀豊穣を願うための行事として行われています。趣旨は新嘗祭や他の収穫祭と同じです。祭りの中で特に有名な食べ物は、「おにぎり」や「焼き鳥」などの屋台料理です。また、地域によっては「餅」や「おでん」なども楽しめることがあります。霜月神楽には、地域ごとの独自の儀式や演奏、舞踊なども含まれており、地元の文化や伝統を感じることができる素晴らしいイベントです。霜月神楽は湯立と組み合わせて行われていたことから湯立神楽(ゆだてかぐら)とも呼ばれ、また伊勢神宮外宮の神楽を祖型としていることから、伊勢流神楽(いせりゅうかぐら)とも呼ばれています。古代・中世の宮中に鎮座していた園韓神社の神楽は11月に行われ、また毎年旧暦11月13日に伊勢神宮外宮の御師(おんし)が一口頭大夫邸にて神楽(寄合神楽・奉納神楽)も11月に行われていたそうです。伊勢御師の神楽は明治期に衰退してしまいましたが、それ以前の段階において熊野信仰や修験道・陰陽道・修正会などの要素と組み合わさった形で日本各地に広まったと考えられています。旧暦の11月は神や自然が衰弱する時期であり、魂振の儀式などを行って魂の再生・更新を行って新年に備えるために神楽が行われたと考えられています。その際に熊野の再生儀式であった湯の清まりと忌籠の呪法が取り入れられてそれが湯立として残ったとされています。それが「湯立」です。祭場となる舞台の庭には神座として御幣などによる神籬が飾られ、舞台の中央には湯釜が設置され、その天井には白蓋、大乗、雲などの天蓋が下げられ、周囲には注連縄や切紙飾が巡らされて神々を迎える準備がなされます。湯釜を中心として夜を徹して各種の祈祷・祝詞・神人らによる神楽などの舞が行われるそうです。霜月神楽の方法はそれぞれの地域・神社によって差異はあるものの基本的には儀式に先立って特定の川や滝から汲んだ水を釜で沸かした湯を神前に供えて、祈祷の湯立を行った後に参加者に振り掛けることで祓禊となし、招待神の名前が書かれた神名帳を読上げるところから始まり、前夜の素面による採物舞の神招き、神讃めの願上、夜半の招待神の神送り、直会(なおらい)、後夜の鬼や翁などの面形舞の神遊び、祝福の式の順序で行われます。特に神位は低いものの地元とのつながりが密接な神に対しては厚礼をもって接します。秋田県横手市大森町八沢木に伝わる保呂羽山の霜月神楽、長野県下伊那郡天龍村の霜月神楽、長野県飯田市遠山の霜月祭などが最近、注目を集めています。

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