正月三が日
正月は三が日という習慣になっています。正月三が日の起源は、古代中国の伝統に由来します。中国では、正月は新年を祝うための重要な日であり、家族や友人との交流や祝宴が行われました。日本には、奈良時代から平安時代にかけて、中国の文化が伝わり、正月三が日の習慣が取り入れられました。とくに決められているわけでなく、三日間の間にすればよい、とされています。元日には初詣として多くの人が神社や寺院に初詣に行き、新年の祈願をします。また、おせち料理を家族と一緒に食べます。子供たちにお年玉を渡す習慣もあります。いつのまにか現金ということになってしまいましたが、本来は古代の日本の神事に由来します。元々は「年魂」(としだま)と呼ばれるもので、新年に神様から授かった「年の魂」を意味していました。古代日本では、正月に年神様を迎える行事が行われました。この際に、年神様が家庭に「年の魂」を授け、豊作や家族の健康を祈願しました。これが「年魂」と呼ばれました。年魂の象徴として、鏡餅が供えられました。鏡餅は年神様への捧げ物であり、神様からの恵みをいただく意味がありました。時代が進むにつれて、年魂の風習が変わり、年神様の恵みとしての餅や食物から、金品(主にお金)を贈る形式へと変化しました。さらに子供向けへと変化したわけです。正月の行事として、年賀状の確認があり、お互いの息災を喜ぶ習慣ですが、郵便料金の値上げもあり、ネットによるものも増えて、近年は廃れつつあります。また、親戚や友人を訪問し、新年の挨拶を交わします。帰省という習慣は今でもあり、久しぶりに孫の顔を見るのが楽しみという老夫婦もいますが、帰った後で疲れがどっと出る、という愚痴も聞かれます。また、書き初めを行い、新年の目標や抱負を書きます。詩や名言などを書くこともあります。近年はちょっとした書道ブームで、揮毫大会も行われます。最近は元日から始める所も増えてきましたが、初売りも三が日の行事です。新年の初仕事を始める人もいます。これを「仕事始め」と呼びます。そして新年会として、友人や同僚と新年会を開き、親睦を深めることがあります。宮中では、元旦祭として、天皇陛下が皇族や関係者とともに神事を行い、国民の繁栄と国家の平安を祈られます。四方拝といい、天皇陛下が御所の四方を拝し、天地四方の神々に新年の祈りを捧げます。賀詞奉呈が、1月2日に行われ、皇族や公卿が天皇陛下に新年の祝賀の言葉を述べる儀式が行われます。そして、新年祝賀の儀として、一般参賀が行われることがあり、一般の人々が皇居に訪れ、天皇陛下や皇族と新年の挨拶を交わす機会があります。特に、新年の天皇陛下のお言葉が聞けます。三日間ということの起源ははっきりしませんが、古代中国では奇数がめでたい数字として好まれています。地方によって、行事もさまざまであり、おせち料理や雑煮の違いも、よく紹介されます。正月を海外で過ごしたり、温泉地で過ごす豪勢な人もいますが、日常とは異なる場所で、新たな気持ちになって、リセットするのも、よい正月かもしれません。
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