霜降(そうこう)
今年の霜降は10月23日になります。霜降は旧暦だと長月の中旬頃になり、二十四節気の1つで立冬の前です。「露が陰気に結ばれて霜となりて降るゆゑ也」と説明されています。楓や蔦が紅葉し始め、この日から立冬までの間に吹く寒い北風を木枯らしと呼ぶことになっています。木枯らしというと冬のイメージかもしれませんが、旧暦では秋の終わりということになります。この期間は次の3つに分けられています。
初侯:霜始降(しもはじめてふる)空気中の水分が夜間の冷たい地面や物体に触れると表面に霜がつきます。朝晩気温が下がり3℃以下になっていると、地表が氷点下になっていることが多く、霜が降りる条件になるのです。
次侯:霎時施(こさめときどきふる)「霎」(しょう)は現在ではほぼ見られない感じですが、ごくわずかな間の通り雨のことです。この時期には突然、小雨が降り出すことがあります。しかし小雨なので、それを楽しむのも風情があります。
末侯:楓蔦黄(もみじつたきばむ)モミジやツタは冬が近づく赤や黄色に葉の色が変わります。本格的な冬を前に徐々に葉が緑から秋色に変わっていくのですが、年によって寒暖差に違いがあり、ゆっくりと寒くなるときれいな紅葉になりますが、急減に変化すると枯れて落ちてしまいます。
この時期には朝晩が冷え込むことも多く、体調を崩しやすい時期でもあるので注意が必要です。季節の変わり目は寒暖差も大きく自律神経がフル稼働して疲れてしまうことがあります。冷えから肩こりや、めまい、ほてり、食欲不振などを感じることもあります。疲れを残さないためには適温のお風呂に入ったり首元を温めたりして、食事で体の中から温めることが大切です。鍋料理が恋しくなる時期です。軽い運動も体力を保つのに有効です。そして冬支度を始める時期なので、防寒具や暖房器具を出してくる季節です。ほこりがついていると火事の原因になるので、まず手入れをすることが重要です。とくに石油ストーブは古い油が残っていることもありますから、まずそれを抜き取ります。少量なら布などに染み込ませて可燃ごみにできますが、ある程度の量ならば石油を買う店で処分してもらうこともできます。自分で処理することは厳禁です。家庭菜園の農作物や植物などは霜が降りるとダメージを受けるので室内に入れるとかシート類などで保護をして霜対策をしましょう。この時期の食べ物としては秋味と呼ばれる鮭やビタミンCを多く含む柿、そして身体を温める効果のある生姜がおすすめです。生姜焼きの他にも、生姜の炊き込みごはん、生姜湯などが昔から楽しまれてきました。ジンジャーブレッドやジンジャーエールもよいと思われます。さつまいも、かぶ、チンゲンサイなどもおいしくなる季節です。
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