消防記念日
3月7日はいろいろな語呂合わせがあり、魚の日とか七味の日とかサウナの日とかいろいろあります。公式な日としては消防記念日があり、1948年のこの日に消防組織法が制定され、同時に警察機構も改正されました。消防と警察が分離した記念日なのです。それまでは消防は警察と一緒だったのは驚きですね。警察と消防はどこの省に所属しますか、というクイズに回答を困る人がけっこういます。警察は警察庁という答えがでそうですが、内閣に警察庁長官がありませんね。警察庁は国家公安委員会に所属するので国家公安委員長が内閣にあります。正確には国家公安委員長は国務大臣ですが、国家公安委員会は内閣府の所管です。では消防庁はどこの省でしょうか。答えは総務省です。庁は原則、省の下の組織でです。文化庁、金融庁、検察庁、海上保安庁、宮内庁、特許庁などの他、最近だとスポーツ庁とか消費者庁などがありますが、どこの省の所属なのか完璧に答えられる人は少ないのではないでしょうか。他にも委員会という組織もあって行政はなかなか複雑です。
消防は国家組織である消防庁の他に各自治体に消防本部と消防署があり、民間組織として消防団がある、というしくみになっています。地方自治体の中で東京都だけ東京消防庁という特別な名称になっています。警察の方も同様に国家として警察庁があり県に県警察本部があり、その下に警察署があります。しかし警防団のような民間組織はありません。東京都は特別に警視庁という組織になっています。また消防は救急を兼任しています。このため119番が火事と救急の両方になっています。
消防と警察のような組織は国ごとにかなり異なっています。たとえばアメリカの場合、国家警察として連邦警察(FBI)があり、州警察、郡警察、市警察の他にキャンパスポリスのように大学にも警察があります。キャンパスポリスは警備員とは異なり軽微な犯罪について逮捕権があります。ハイウエイパトロールは州警察で交通取り締まり専門です。アメリカの警察のややこしいところは未だ保安官制度があり、小さな町では警察署長の役目を果たします。アメリカの映画を見ていると、殺人事件があると各警察が出てきて管轄争いをしている場面がよく出てきます。さらにややこしいのは警察官の任用が自治体なのと民間人との移動が簡単なので、警察官を辞めたり、また警察官になることが日本よりも容易です。そもそも官僚も民間との入れ替えが簡単で、大統領府の役人も大統領が代わるたびに上から下まで役人がそっくり替ります。大臣が替わっても省の役人は換わらない日本とはそこがまったく違います。
日本でもドラマでは所轄と本部が方針の違いでもめたりする場面がありますが、実際は指揮系統がはっきりしていて争いになることはありません。
アメリカでは国家消防機関はなく、すべて自治体になっています。民間団体は皆無ではないですが、昔ほど多くはないようです。ちなみ電話番号は991ですから、覚えておくといいです。この電話番号ですが、ダイヤル式だった時代、間違いなく回すには1と0の組み合わせがよく、次に9ということから選択されました。
世界では国によって警察と軍が同じで軍警察という国家組織のみという国はたくさんあります。日本の警察官の階級は明治以降、警視、警部、巡査のような名称が基本になっていますが、欧米では軍と同じ名称を使用している国が多いです。ただし階級と職能が一緒になっていて、inspector捜査官が警視であったり警部であったりします。コロンボ刑事が警部だったり、メグレ警視が捜査するのははそこが違っていて、日本式に理解すると混乱がおきます。
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