フナの日
2月7日は語呂合わせでフナの日だそうです。べたな語呂ですが、茨城県古河市のフナ甘露煮店組合が2001年に制定したそうで、ローカルな記念日です。同組合は最初、2000年に11月27日を「いいフナの日」を制定したが、翌年から2月7日に変更されたそうです。変更理由がはっきりしないのですが、わかりやすい、が理由のようです。翌年変更ということはよく考えて制定したわけではなさそうですね。
最近、フナの姿があまり見られなくなった気がします。誰もが知っている「ふるさと」の歌詞には「兎追おいしかの山、小鮒釣つりしかの川」とあり、昔はどこにでも兎や鮒がいたのでしょうが、この歌が作られた時点で「夢は今もめぐりて、忘わすれがたきふるさと」とあるので、すでに稀なことになっていたのかもしれません。私的経験では田舎まで行き、運料(許可料金)を払って、鮒を釣ったことがあります。今でもへらぶな釣りの愛好家がいて、専用釣り場があるので、養殖もしているのでしょう。漁獲量はそこそこあるようで、鮒料理をする業者向けのようです。中国でも食べられるので、中国産も多いかもしれません。
鮒の英語名はcrucian carpといい、鯉carpの方は野球のおかげで知られていますが、鮒の方はあまり知られていません。そもそも鮒はユーラシアに住む淡水魚ですから、欧米になじみがないのも当然です。
古賀の鮒の甘露煮の他に、滋賀県の鮒寿司や愛知県・岐阜県・三重県の鮒味噌、岡山県の鮒飯、佐賀県の「鮒の昆布巻き(ふなんこぐい)」など伝統的なフナの料理があります。
最近人気の金魚は鮒の親戚で、色素変異を起こして体色が赤色となったものをヒブナとよび、金魚はヒブナをさらに品種改良したものです。
仮名手本忠臣蔵では、塩冶判官高定=浅野匠頭(たくみのかみ)が高武蔵守師直=吉良上野介(きらこうづけのすけ)に「鮒侍」と罵られたことでカッとなって刃傷沙汰(にんじょうざた)に及んだという設定です。鯉は川魚の王様扱いで、鯉の滝登りとか五月の鯉のぼりのように華やかな存在に対し、鮒は泥臭いもののたとえとして扱われ、江戸時代には意気地なしの田舎者のことを鮒と呼んだことが原因です。今や鯉も鮒も高級魚になってしまい、罵り言葉ではなくなってしまいました。
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