フクの日
2月9日は語呂合わせで「フク」の日です。フクにはいろいろあって、洋服のフク、幸福のフクもあります。普通はフグという魚もゲンをかついでフクと呼ぶことが多いので、多くの専門店がフクの日にしています。またフグの産地もいろいろあるので、産地ごとにフクの記念日にしています。同じ語呂合わせですが、ニクとも読めるので、肉の日にもなっていますが、こちらは毎月、肉屋さんがやってますから、今回は魚のフクの話にします。
フグを食べるのは日本だけと思われがちですが、中東や韓国でも食べることがあるそうです。しかし毒があることから、調理法がしっかりしているのは日本だけのようです。やはり安くても外国でフグを食べるのはやめた方がよさそうです。
フグのことを英語ではblowfishとかglobefishとかいいますが、釣り上げると空気を入れてプッと膨らんだ形から来ているようです。日本名からfuguということもあり、これは日本食から来ていて、blowfishのままだと危険だと敬遠されることから来ています。同じように、ika, uniなど英名には悪いイメージがある寿司ネタも日本語のまま使われます。今ではsushiは普及したので、魚の生食も一般的になりましたが、数十年前までは生魚は食中毒の危険があると思われていて、しかもイカの英名はsquid、ウニはsea urchinと見慣れない名前の海の生物の生(なま)を食べるなど勇気のいることでした。タコも悪魔のイメージです。欧米で馴染みがあるのはマグロ、サバ、イワシ、タラ、タイくらいまでで、それも茹でるか揚げて食べます。寿司ネタのほとんどは欧米ではありえないものがほとんどでした。寿司は悪食だと思っている人は今もいます。おもしろいのは、鰻はゲテものですが、ナマズは普通です。日本の逆です。食文化というのは習慣でしかなく、また変化していくものなのです。
フクは関西方言でテッポウです。よく当たることから来ているそうですが、昔の鉄砲はよく当たったのでしょうか。それとも弓よりは当たるということなのでしょうか。フクの刺身をテッサ、ちり鍋にしてテッチリといいますが、唐揚げをどう呼んでいるのでしょうか。「福の上げ」なので、縁起はいいと思います。
蛇足ですが、この日は手塚治虫の命日で漫画の日にもなっています。また最近、増えてきた副業の記念日でもあります。副業は英語でsideline, side job, side businessというのですが、ニュアンスが少しずつ違うので用法には気をつけましょう。日本語の副は英語にする場合、いろいろな表現があるので直訳は危険です。
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