ストライキ



1898年(明治31年)2月24日、日本初の鉄道ストライキが実施されたそうです。

「日本鉄道会社の機関士ら400人がストライキに突入し、東北本線の上野駅~青森駅の列車が運休した。1894年(明治27年)の日清戦争後に全国各地の工場で労働争議が増加する中での出来事だった。

待遇改善を要求したもので、単なる賃上げ等の待遇改善だけでなく、職名改称(機関方→機関手、心得→機関手心得、火夫→乗務機関生、掃除夫→機関生)による労働者の地位向上も掲げていた。」(https://zatsuneta.com/archives/102242.html

そういえば、日本では最近、ストライキを見なくなりました。春闘という名の賃上げ交渉はありますが、そこでストライキになることは何年もありません。昭和の頃は年中行事のように、春にはストライキがありました。欧米では今もストライキがあり、コロナ禍になって経済が不調なので、あちこちで起こっています。日本ではなぜ起きないのか、海外からすると日本の謎の1つです。

ストライキは英語のstrikeが語源ですが、kをキと読むのは古い方法で、ink、checkなど今ではインク、チェックといいますが、昔はインキ、チッキと呼んでいました。元の英語には母音がないので、キでもクでも余分な母音がついていることに変わりはないのですが、なぜかクの方が新しいと思う人が多いようです。同じような現象として、greenは昔はギリーンでしたし、Greeceがギリシャとなって、こちらは今も続いています。エキスパートexpertはエクスパートですか?Excelはエキセルという人はいないと思います。Xenonという元素はキセノンでしょうか、クセノンでしょうか。Christはキリストという読みが残っていますが、Christmasはクリスマスです。Christianもクリスチャンと呼んでいます。これらの例はすべて習慣であり、その習慣も時代で変わっていくのですが、一部はそのまま残るという結果になっています。

ストライキもストライクといえば野球などのスポーツ用語になります。意味は確かに違うのですが、元の英語が同じであることをどれくらいの人が認識しているでしょうか。平成、令和の若者はストライキといわれても実感がないかもしれません。まして労働者に対して理解を示すかどうかわかりません。たんなる迷惑と思うかもしれません。最近、日本の賃金が低いことが話題になることが多いですが、経済政策の問題もあるでしょうが、背景に労働運動の低下と意識の変化があると思われます。

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