軍事クーデター


226事件

昭和11年(1936)2月26日に二・二六事件が起こりました。にいにいろく事件として歴史の時間に習いますし、今もこの日に話題となります。詳細はいろいろな書籍やインターネットサイトをご覧いただくとして、この事件がその後の歴史に大きな影響を与えたとして、またいろいろな見方が今もあります。

軍事クーデターとして見れば、昭和の大事件ですが、結果としてわずか3日で終わったもので、「クーデター未遂事件」ということになっています。まずクーデターとは何かというと、wikipediaは「クーデター(仏: coup d'état)とは、一般に暴力的な手段の行使によって引き起こされる変革のことを指す。フランス語で「国家に対する一撃」を意味し、英語ではクーデイターというか、単にcoup(クー)と表記されることが多い。中国語では「政変」という。(一部省略)

クーデターは支配階級内部の権力の移動にすぎず、被支配階級が権力を奪取し、体制そのものの変革を図る革命とは性格を異にする。したがって、革命は既存の体制の転覆であるが、クーデターは支配階級内部の権力争奪にすぎず、一般に支配階級の一部が自己の権力をさらに強化するために、あるいは他者がもつ権力を奪取するために遂行される。」と説明しています。つまり権力を奪取できなかったので未遂ということのようです。

そう考えると日本の歴史にはいくつものクーデターとクーデター未遂があります。失敗例は「〇〇の変、△△の乱」と呼ばれ、数多くありました。クーデターの成功例としてはヤマト王権以後からにしても、丁未の乱(ていびのらん)(587)、壬申の乱(じんしんのらん)(672)、保元・平治の乱(ほうげん・へいじのらん)(1156,1159)、治承・寿永の乱(じしょう・じゅえいのらん)(1180―1185)(源平合戦)、元弘の乱(1331)と続きます。室町時代以降は戦乱続きでどれが政変なのか混乱のまま、関ケ原の戦い(1600)で江戸時代となりました。江戸時代は大きな政変はなく、戊辰戦争(1968)に明治維新となりました。それ以降、武力による政変はありません。革命もありません。敗戦による占領時代はありましたが、政変とは異なります。明治以降150年以上に渡って政変がない国というのも世界的には珍しいのですが、江戸時代が300年も続いたことを思うとまだ半分です。それだけ安定しているといえます。

世界では今もクーデターが起きている国はたくさんあります。とくに第二次世界大戦後に独立した国が不安定なのは歴史と関係があるのかもしれません。

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