スジャータ
スジャータの日というのがあるそうです。スジャータといえば、コーヒーに入れるクリームを連想する人が多いのはCMの効果でしょう。名古屋のメーカーが決めた記念日ですが、1976年3月23日に「褐色の恋人 スジャータ」として初めて発売されたのが由来そうです。褐色の恋人という表現は微妙で、仏教に詳しい人ならご存じですが、スジャータというのは修行中のお釈迦様に乳粥(ミルク粥)を差し上げたインドの少女の名前です。その乳粥を飲んだお釈迦様は疲労回復された後、悟りを開かれたといわれていう伝説になっています。北欧ではクリスマスの頃にミルク粥を食べますが、これは仏教とは何の関りもなく、北欧では米は貴重品で、結婚式に花嫁に振りかけたりすることをごぞんじの方も多いと思います。日本の塩と似たような感じの扱いです。
コーヒークリームとしてのスジャータはメーカーによると、主原料はアブラヤシの果実から得られる植物油のパーム油だそうでミルクではありません。スジャータに使用されている原料は光によって劣化するため、光の影響を軽減できる茶色の容器を採用しているそうで、なるほど容器は茶色です。
日本ではコーヒーに入れるクリームをフレッシュと呼ぶこともありますが、freshは新鮮ということですから、奇妙な命名です。これは関西のメーカーがコーヒーフレッシュと呼んだからだそうです。関西ではミルクを入れる場合でもフレッシュと呼ぶようです。国際的にはcreamというのが普通で、with creamというと本物の動物性のクリームが入ってきます。ホイップクリームが入る場合もあり、日本ではウインナーと呼んで区別しています。ウインナーとはウイーン風という意味ですが、日本ではウインナソーセージのことなので、コーヒーにウインナソーセージを入れるのだと誤解した、という嘘伝説も広がっています。田舎者を揶揄したお笑い芸人が広めたようです。
コーヒーに入れる粉のクリームもあり、クリープという商品名になっていますが、瓶にはCreapと書いてあり、この英語は実在しません。しかし発音はcreepと同じなので、「腹ばう」という意味の他に、今でいうキモイという意味もあるので、英語圏で使う時は要注意です。Freshといえば「挽きたて」の意味にとられるかもしれませんし、creepといえばキモイととられます。スジャータだと意味不明です。Milkなら普通で、カフェオレcafé au laitのlaitはフランス語のミルクですから、coffee with milkということです。似たような飲み物にカフェラテcafé latteというのがありますが、これはイタリア語です。カフェオレとカフェラテの違いは店により違いもあるようですが、カフェオレは普通のコーヒーにミルクを入れたもので、カフェラテはエスプレッソにミルクとチョコレートシロップを入れたものだそうです。コーヒー牛乳というのもあって、日本はバラエティが豊かです。
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