服装の非言語情報
8月31日と聞くと、夏の終わり、夏休みの終わり、宿題におおわらわ、のようなイメージがあると思います。今は衣変えという習慣はほぼなくなっていますが、昔は季節の変わり目には服装が変わりました。夏服と冬服があり、学校の制服や会社のスーツなどは、6月1日に冬服から夏服へ、10月1日に夏服から冬服へ衣替えすることが多かったようです。現在は暑さや寒さの時期が変わってきたので、機械的に日にちで変わることは少なく、個人の感覚で変えてよいようになりました。この衣変えというのは日本の文化でした。欧米では昔から一種類の衣装に上着を着るとか、防寒着を着るなどで温度調整するのが普通で、日本もだんだん、そうなってきました。
制服は服装で身分を表す手段ですが、職業別に決まっていたり、性格なども表します。非言語情報としては視覚に属するのですが、人間の動作ではない点がジェスチャーなどとも異なります。また色彩や形、素材を自由に変えられ、それにより意図を示すことができるので、むしろ道具に近いといえます。その分、メッセージ性は強く、儀式での利用や文化的な利用が他の非言語情報とは異なる性質があります。日本でも古くは十七条の憲法で位階を表す色を決めたり、僧衣や格闘技の稽古着の帯などの色分けが今でも用いられています。民族衣装への関心も強く、日本に来た外国人旅行者が浴衣を着て散策することに憧れたり、少し日本文化に詳しい人は和装をしたがります。日本人もハワイに行けばムームーを着たり、メキシコで帽子を被ったり、テキサスでテンガロンハットにブーツのカウボーイスタイルをしたります。若い人の間ではコスプレが流行り、海外からのコスプレーヤーがコミケに集まったりします。舞台の装束は役柄を表し、能面は人格を表現します。
動物は本来、服装はなく体毛による柄が模様を表していますが、意図的に変化させてメッセージを出すことはありません。ペットの犬や猫は飼い主が服装をさせることで飼い主のメッセージを表現することはありますが、本人の意図ではありません。
バービーやリカちゃんなどの着せ替え人形は服装を楽しむ遊びで、子供の頃から服装文化を自然に学んでいるわけです。CGのボーカロイドも服を替えます。
服装は非言語情報という考えはあまりないと思いますが、NVCの世界では昔から観察され、議論されてきました。
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