International Day for Universal Access to Information:IDUAI
ユニバーサル、というと近年はバリアフリーと同義で用いられることが多くなりました。大阪のUniversal Studio Japanが示すように、元は「宇宙」という意味で、映画会社の名前にも使われました。最近はフェミニズムの影響もあって、ミスユニバースコンテストの話題があまりでなくなりましたが、戦後、日本人が初めてミスユニバースになったことが大きな話題となり、美女コンテストが盛んになり、今でも地域や学園でミス・コンが行われています。ミスユニバースは「宇宙一の美女」という意味で、ミスインターナショナルやミスワールドより格上とされていました。現在でもミスユニバースはかなり政治的な意味合いが強く、開発途上国や有色人種に配慮されています。美女コンテストの背景にはアメリカ文化が強く影響しています。
第二次世界大戦後のアメリカはPax Americanaと呼ばれる覇権主義でした。パクスアメリカーナとはパクスロマーナに由来し、世界制覇をすることで平和がきた、と考えたわけです。アメリカは「世界の警察」を自認し、あちこちの紛争に加担してきましたし、今もその延長線上にあります。そのアメリカにとって、アメリカ=世界であり、いろいろなネーミングにWorldを用い、さらに拡張してuniversalを用いた時代がありました。今でも野球はアメリカ国内の試合でもワールド・シリーズと呼んでいます。WBCとして国際的になったのはごく最近のことです。それとともにアメリカ野球も衰退の方向にあります。用語は時代変化とともに意味も内容も変わっていきます。
IDUAIは国連の専門機関の一つである国際連合教育科学文化機関(UNESCO)が2015年に制定したものです。ユニバーサル・アクセス(universal access)とは、国籍や年齢、性別、障害などあらゆる要因に関わらず、誰でも同じようにインターネットを利用でき、情報を得られる状態のことを意味しています。制定当時は先進国と開発途上国、都市部と農村部など、それぞれの社会におけるインフラの格差が生じ、新しい形の不平等につながっている現実がありました。そのため住む国や地域、人の年齢や性別などに関係なく、全ての人が平等に情報にアクセスできるように社会的・経済的な対策が必要でした。ところが技術開発速度が速く、国連の思想より早く現実が変化していき、今や情報化の時代で、むしろ国によって統制する方向になっているのは皮肉なことです。
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